2025年12月6日土曜日

トム・ソーヤーの冒険 下 (岩波少年文庫 94)


マーク トウェイン (著), 石井 桃子 (翻訳):トム・ソーヤーの冒険 下 (岩波少年文庫 94)、岩波書店 (2001/10/18)

後半はトムとベッキーが洞窟の中で迷子になるわ,ハックはダグラス夫人を助け,そして悪党が隠した金貨を探し当てるわ,でいろいろありました。

ところどころで訳者の苦労の後が見られます。原文はそうとう読みにくいのではないかなと推察します。主人公は少年ですが,これ,ほんとうに児童文学ですか?

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2025年11月29日土曜日

トム・ソーヤーの冒険 上 (岩波少年文庫 93)


マーク トウェイン (著), 石井 桃子 (翻訳):トム・ソーヤーの冒険 上 (岩波少年文庫 93)、岩波書店 (2001/10/18)

トム・ソーヤー,一言でいえば悪ガキだ。

つまらないものを友達と交換したり,よく分からないいろいろなおまじないを信じたり,子供らしいと言えばそうだが、...。

前半では、おばさんからは叱られてばっかりだし,好きなベッキーからは冷たくされるしで,友達と3人で町を出て,海賊になるため川の中州で生活するも,数日後,結局は戻って来る,という展開です。

原文のせいか,翻訳のせいかよく分かりませんが,文章はちょっと読みづらい感じでしたが,読んでいるうちにだんだん慣れてきました。

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2025年11月22日土曜日

「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)


コリン ジョイス (著):「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)、NHK出版 (2006/12/7)

イギリス人の目に日本社会や日本人はどう映るのだろうか?

日本人の私も知らないことも書かれていて,なかなか面白かったです。

本書で紹介されていた以下の3か所はぜひ行ってみたいです。
浅草の神谷バー:東京で最古の西洋風バーで,デンキブランというお酒が有名(らしい?)
両国のポパイ:ビールの品揃えが豊富
銀座 ライオン・ビアホール

本書は20年近く前に書かれたものですが,著者のコリン ジョイスさんはさらに欧米化した現代の日本社会からはまた違った印象を受けるかもしれないと思いました。

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2025年11月15日土曜日

大人も知らないみのまわりの謎大全


ネルノダイスキ (著):大人も知らないみのまわりの謎大全、ダイヤモンド社 (2025/3/26)

二人の宇宙人が日本の町を探索し、目に見えるものすべてが彼らには謎に映ります。町の人たちは、そんな宇宙人たちに親切にその謎を解説していく——そんなユーモラスな展開で話が進みます。

本書を読むと、思わず外に出て自分のまわりの“謎”を探したくなると思います。

私自身も知らないことがけっこうありました。児童書ではありますが、大人も間違いなく楽しめる一冊です。

2025年11月8日土曜日

もの忘れをこれ以上増やしたくない人が読む本 脳のゴミをためない習慣 (講談社+α新書 820-1B)

松原 英多 (著):もの忘れをこれ以上増やしたくない人が読む本 脳のゴミをためない習慣 (講談社+α新書 820-1B) 、 講談社 (2019/12/13)

本書の主な内容は以下の通りです。

認知症予防には「めんどくさい」という気持ちが大敵で、まずは「欲をもつ」ことが大切だと説かれています。

また、脳のゴミ(アミロイドβ)をためないためには脳循環を良くする必要があり、そのためには生活習慣病を防ぐことが重要です。さらに、歯周病の予防や、無理のない継続的な運動の実践も勧められています。

短い文をマシンガンのように繰り出す文体は、読んでいてとても心地よかったです。

2025年11月1日土曜日

美しき小さな雑草の花図鑑

多田 多恵子 (著), 大作 晃一 (写真):美しき小さな雑草の花図鑑、 山と渓谷社 (2018/2/2)

身近にあるさまざまな雑草の花が紹介されています。

雑草の花はとても小さいけれど、拡大して見ると本当に美しく、愛らしさにあふれています。

雑草には外来種がとても多いというのは、ちょっと驚きでした。

今まで見過ごしていた足元の世界にも、こんなにも豊かな美しさがあるのだと気づかされました。

2025年10月25日土曜日

雑草はなぜそこに生えているのか (ちくまプリマー新書)

稲垣 栄洋 (著):雑草はなぜそこに生えているのか (ちくまプリマー新書) 、 筑摩書房 (2018/1/10)

人間とともに生きてきた雑草。

雑草魂という言葉はありますが,雑草は強く生きているわけではなく,他の植物に比べ以外にも弱い,ということが分かりました。いわば,大企業にはかなわない中小企業が,大企業が手を出さない隙間産業で生きていくような感じかな?

雑草に限定せず、植物学全般の知識が得られます。

ちくまプリマー新書は若い中高生を対象にしたものですが,本書では雑草の生き方を通して,人の生き方も若い人に説いていて,なかなか示唆に富んでいたと思います。

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2025年10月18日土曜日

僕しか知らない星野仙一

江本孟紀 (著):僕しか知らない星野仙一、 カンゼン (2018/3/22)

いろいろなエピソードや裏話を通して,人間“星野仙一”を解剖するような本。なかには「ホンマかいな?」と思うような話もありましたが、読み物としてはなかなか面白い内容でした。

本書は、必ずしも星野さんを称賛しているわけではなく、その光と影の両面を描いています。星野さんがご存命のうちには、おそらく書けなかったであろう内容も多いと感じました。

悪い評判がほとんど表に出なかった背景には、マスコミやファンをはじめ、さまざまな人々の“守り”があったのかもしれないと思いました。

2025年10月11日土曜日

カラダが20歳若返る!和儀 医師もみとめた狂言トレーニング

茂山千三郎 (著):カラダが20歳若返る!和儀 医師もみとめた狂言トレーニング、 秀和システム (2024/11/30)

「和儀」という見慣れない言葉に目を奪われ、思わず手に取りました。

和儀とは、狂言の身体技法や呼吸法をもとにした健康法です。その三本柱は、
・身:身体づくり
・儀:学びを素直に身体に落とし込むこと
・礼:感謝
の三つです。

具体的には、丹田呼吸・軸・摺り足を通じて実践します。

実際に摺り足をやってみましたが、見た目よりずっと難しかったです。

古典芸能が健康法と繋がることには驚かされました。

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2025年10月4日土曜日

この日本語、どこからきたニャン? 語源図鑑

猫野シモベ (著):この日本語、どこからきたニャン? 語源図鑑、サンクチュアリ出版 (2024/12/9)

かわいいネコの写真とともに、言葉の語源をわかりやすく紹介している本です。

これまでにも四字熟語やことわざをネコの写真とともに解説する本はいくつかありましたが、本書では日常的によく使う、身近でありきたりな言葉を取り上げている点が特徴的です。

同じ言葉でも時代とともに意味が変化していくことを知り、言葉の奥深さと面白さをあらためて感じました。

2025年9月27日土曜日

自分で無理なくコレステロール・中性脂肪 を下げる!

栗原毅 (著):自分で無理なくコレステロール・中性脂肪 を下げる!、日東書院本社 (2024/4/5)

本書では、コレステロールや中性脂肪とは何かという基礎から始まり、それらがどのように病気を引き起こすのか、さらに改善のための食生活や食材、運動、生活習慣についてわかりやすく解説されています。

これまで自分が思い込んでいたことが間違っていたと知り、衝撃を受けました。

本書で紹介されていた改善方法のいくつかを、さっそく実践してみました。「手足ぶるぶる運動」2分間はけっこうきつかった!

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2025年9月20日土曜日

どうぶつ恋愛図鑑

大渕希郷 (監修):どうぶつ恋愛図鑑、東京書店 (2019/2/25)

動物たちのプロポーズの方法が豊富な絵とともに紹介されています。

本書では、その方法を以下の6タイプに分類しています。
・力強さをアピール
・鳴き声や歌でアピール
・スキンシップでアピール
・モノやエサをプレゼントしてアピール
・ダンスでアピール
・見た目でアピール
人間と似たところもあって、なかなか面白いと思います。

カンガルーとイルカのスキンシップはかわいいです。それと、ハイエナのメスの擬陰茎には驚きました!

児童書というわけではないようですが、漢字にはすべて振り仮名が打ってあるので、子供でも読めます。

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2025年9月13日土曜日

十五少年漂流記


ジュール ベルヌ (著):十五少年漂流記

15人の少年たちが夏休みに漂流し、たどり着いた無人島で、互いに協力し合い、ときには対立しながらも、力強く生き延びていく物語です。

子どもたちだけでたくましく成長していく姿には、感動を覚えました。

また、イギリス人とフランス人の対立や、アメリカ人のおおらかさが描かれている点も興味深く、作品に深みを与えていると感じました。

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2025年9月6日土曜日

世界の一流は「休日」に何をしているのか 年収が上がる週末の過ごし方


越川慎司 (著):世界の一流は「休日」に何をしているのか 年収が上がる週末の過ごし方、クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2024/11/1)

「働き方改革」から「休み方改革」へ!

本書では、何もせず体を休めるだけの休息ではなく、「エネルギーチャージ」と「教養を身に付けて視野を広げること」の大切さが説かれています。

体・心・脳をリフレッシュするための具体的な方法が多数紹介されており、どれも実践しやすいものばかりです。

私の場合、読書はすでに習慣になっているので、それ以外では芸術鑑賞などを取り入れてみたいと思いました。

それと、休日にハードルの低い目標を設定し、それを達成することで自己効力感を高める、といったことにもトライしてみようと思いました。

誤字・脱字があるのはちょっと残念。

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2025年8月30日土曜日

NHK出版 病気がわかる本 変わる! あなたのてんかん治療 (NHK出版病気がわかる本)

中里 信和 (著):NHK出版 病気がわかる本 変わる! あなたのてんかん治療 (NHK出版病気がわかる本) 、NHK出版 (2018/11/20)

一般の人向けのてんかん治療の解説書です。

これまで読んだてんかん関連の本3冊の中では、本書が一番読みやすく、かつ、分かりやすかったです。ただ出版年が2018年で、最新の内容というわけではないのかもしれないという気はしました。

解説図やグラフ、数値データがあると、もっと良かったかもしれません。

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2025年8月23日土曜日

日本の神様 (くり返し読みたい)


櫻井治男 (監修):日本の神様 (くり返し読みたい)、星雲社; A5判版 (2020/1/27)

前半は神話のストーリーに沿って登場する神々の役割や関わりが紹介されています。後半では、仕事や生活を支える神々、歴史上の人物が神格化された神々、そして暮らしを守る神々について解説されています。

この本を通して、日本人の精神文化の根底には神々との深いつながりがあることを学びました。今後は、神社を訪れるときにも、その背景にある神々の物語を意識しながら参拝したいと思います。

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2025年8月16日土曜日

「がん」はどうやって治すのか 科学に基づく「最良の治療」を知る (ブルーバックス B 2247)

国立がん研究センター (編集):「がん」はどうやって治すのか 科学に基づく「最良の治療」を知る (ブルーバックス B 2247)、講談社 (2023/12/14)

本書は「がんとは何か」という基本的な説明から始まり、各種検査方法、そしてがん治療の4本柱(外科手術、放射線治療、薬物療法、がん免疫療法)について、科学的根拠に基づいてわかりやすく解説しています。

全体的に幅広い分野をバランスよくカバーしており、がん医療の全体像を短時間でつかむことができます。ただ、薬物療法の章は予備知識のない読者にはやや難しく感じられるかもしれません。

将来医師を目指す高校生には、必読の良書だと思います。

2025年8月9日土曜日

忘れられた日本人 (岩波文庫 青 164-1)

宮本 常一 (著):忘れられた日本人 (岩波文庫 青 164-1)、岩波書店 (1984/5/16)

本書には、西日本を中心としたいくつかの地域で、筆者が長老たちから聞き取った話が記されています。主に明治から昭和にかけての昔話(特に明治時代のものが多い)が語られており、当時の人々の暮らしぶりや価値観がよく伝わってきます。

ただし、高齢の語り手による記憶違いや、話に尾ひれが付いている可能性もあるため、どこまでが事実なのか判断が難しい部分もあります。

本書を通じて私が特に印象に残ったのは、次のような点です。
・昔は男女関係がルーズだったこと
・夜這いがごく普通に行われていたこと
・妾をもつ男性が少なくなかったこと
・のんびりした生活ではなく、皆が非常によく働いていたこと
・歌を歌うことが、ほぼ唯一の娯楽だったこと

これらの点から、現代とは異なる価値観や生活スタイルが浮かび上がり、日本社会の変遷を実感しました。私たちが見落としがちな「庶民の歴史」に気づかされる一冊でした。

2025年8月2日土曜日

僕には鳥の言葉がわかる

鈴木 俊貴 (著):僕には鳥の言葉がわかる、小学館 (2025/1/23)

著者が行っている、鳥の「言葉」を解明する研究について書かれた一冊。

研究といっても、内容は決して堅苦しくなく、研究に直接関係のないエピソードも含まれていて、読んでいてとても楽しい気持ちになります。

特に後半になると、著者自身のわくわくした気持ちが文章から伝わってきて、こちらまで嬉しくなってきます。

私の家の近くでも、ときどきシジュウカラを見かけます。以前から、シジュウカラがさまざまな鳴き方をしているのに気づいていましたが、本書を読んで改めてとても興味深く感じました。

これまで「ヂヂヂヂ」という少しかわいくない鳴き声は警戒音だと思い込んでいましたが、実は違うということを知って驚きました。

今年読んだ本の中では一番面白かったです。

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2025年7月26日土曜日

図解 鎌田實医師が実践している 認知症にならない29の習慣


鎌田實 (著):図解 鎌田實医師が実践している 認知症にならない29の習慣、朝日出版社 (2020/5/20)

時々メディアなどで目にする鎌田医師のお名前。以前から気になっていましたが、今回ようやく本を手に取って読んでみました。

認知症にならないためには、慢性炎症を抑える、フレイルを予防する、人生を楽しむ、の3つが重要。そして、それらを実現するために、食事・運動・生活習慣の各側面でどのような行動が望ましいのか、が紹介されていました。

鎌田医師自身が実践している健康法の数々が書かれていて、日々の生活の中で実行可能なアドバイスが多く、すぐに取り入れたくなる内容ばかりでした。

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2025年7月19日土曜日

てんかん専門医の診察室から ~病気と共生するために~


田中正樹 (著), 吉野晃希男 (イラスト):てんかん専門医の診察室から ~病気と共生するために~、かまくら春秋社 (2017/7/27)

てんかんの4つのタイプについて、様々な患者さんの症例を使って解説しています。実際の診療に基づいた記述が多く、てんかんがどのような形で現れ、どのように治療や支援が行われているのかを具体的に学ぶことができました。

電話相談例とQ&Aでは、患者さん本人やそのご家族、そして学校や職場の方々の視点に立った問いが多く取り上げられているのも、とても良いと感じました。

ごく僅かながらも示されている数値データ...、ちょっとショックでした。

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2025年7月12日土曜日

まんがでわかる サピエンス全史の読み方


山形 浩生 (監修), 葉月 (イラスト):まんがでわかる サピエンス全史の読み方,宝島社 (2017/6/15)

『サピエンス全史』は上下巻合わせて700ページを超える大著ですが、本書はそのエッセンスをマンガを交えつつ、200ページ足らずにまとめた一冊です。

『サピエンス全史』は以前に読んでいたので、内容はスムーズに理解できました。


宗教、イデオロギー、法やルール、貨幣、組織などがすべて人間が作り出した「虚構」だと言い切る著者の視点は、あらためて非常に鋭いと感じました。

一方で、マンガの部分と『サピエンス全史』の解説部分が、どうかみ合っているのかが少し分かりにくく感じました。もう少し両者のつながりが明確だと、さらに理解が深まったかもしれません。

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2025年7月5日土曜日

あっという間に人は死ぬから 「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方


佐藤 舞(サトマイ) (著):あっという間に人は死ぬから 「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方、KADOKAWA (2024/7/19)

本書の一番の主張点は.ストレスを回避する行動ではなく,自分の価値観に沿った行動を行う,ということかと思います。

本書に書かれている自分の価値観を明確にするワークをしてみましたが,私の価値観が極めてネガティブであることが分かりました。こんな自分が価値観に沿って行動したら,無茶苦茶ネガティブな生き方になってしまいます。こういう場合はどうしたらいいのかな?

たくさんの哲学者の言葉や文献が引用されていて,著者の読書量のすごさと博学ぶりが分かります。

良書だとは思うのですが、何か内容が整理されていないように感じるのは私だけでしょうか?

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2025年6月28日土曜日

男は見た目が9割 美容皮膚科医が教える嫌われない男の美容大全


堀江 義明 (著):男は見た目が9割 美容皮膚科医が教える嫌われない男の美容大全、アスコム (2020/12/19)

男性向けの美容ガイドです。

スキンケアの基本や毛髪、ニオイ対策など美容皮膚科の専門家ならではの視点でわかりやすく解説しています。

見た目に対して苦手意識を持っていた人にも、自分を少し変えてみようと思えるきっかけになる一冊だと感じました。

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2025年6月21日土曜日

ノドトレ: いつまでも美味しく食べたい人のムセと肺炎知らずのノドの筋トレ5秒メソッド

西尾正輝 (著):ノドトレ: いつまでも美味しく食べたい人のムセと肺炎知らずのノドの筋トレ5秒メソッド、Gakken; New版 (2022/12/1)

誤嚥性肺炎を防ぐための喉をトレーニングする方法だけでなく、喉の構造や機能についても詳しく解説されています。

ごっくん筋、喉頭、声帯、などの部位別にトレーニング方法が写真を使って説明されていて、分かりやすかったです。

写真の可愛い女性、誰なんだろう?ちょっと気になりました。

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2025年6月14日土曜日

てんかんでも大丈夫


福智 寿彦 (著):てんかんでも大丈夫、幻冬舎 (2019/8/2)

本書は、てんかんを抱えながらも自分の人生の目標を持ち、それを実現するための「リカバリー」という考え方について述べられています。

てんかんとリカバリーの基本的な説明に加え、実際の患者さんの体験談や、リカバリーのために著者が設立した施設の紹介、さらに患者が利用できる補助制度などについても詳しく紹介されています。

単なる発作をなくす治療だけではなく、リカバリーには希望を持って前に進む力が込められていることが分かりました。

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2025年6月7日土曜日

書いてはいけない――日本経済墜落の真相


森永 卓郎 (著):書いてはいけない――日本経済墜落の真相、フォレスト出版 (2024/3/9)

取りあげている内容は、ジャニーズの性加害問題、財務省の強権性、日航機123便墜落の謎、そして日本経済墜落の真相、の4つです。

たくさんの他人の発言を引用して、巨大組織の陰謀を推理していく、といった内容です。どこまでが本当なのかは私にはよく分からないです。

一番気になったのは、...2020年度末で国の負債が1661兆円に対して、国の資産が1121兆円で、その差額が540兆円だから、大した負債ではないという点です。この資産って売却して借金返済に当てられるようなものなのでしょうか?そうでなかったら、問題はやはり負債の額で、差額を求めてもあまり意味がないのではないかと思いました。

2025年5月31日土曜日

ガリバー旅行記 (21世紀版・少年少女世界文学館 第4巻)

ジョナサン・スウィフト (著), 加藤 光也 (翻訳):ガリバー旅行記 (21世紀版・少年少女世界文学館 第4巻),講談社 (2010/10/19)

有名な小人国の話は以前から知っていましたが、それ以外の内容は知らなかったため、今回改めて読んでみました。

本書には、小人国のほかに、大人国、空飛ぶ島、馬の国の話が収められています。児童向けにわかりやすく解説が付けられており、たいへん読みやすかったです。

飛ぶ島の名前は「ラピュータ」。スタジオジブリのアニメ作品のタイトルは、ここから取られているのだと分かり、興味深く感じました。

物語全体に、人間社会に対する風刺が巧みに織り込まれており、どの描写が何を風刺しているのかを考えながら読むと、より一層楽しめると思います。単なる児童文学ではなく、風刺小説としての深みもある作品でした。

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2025年5月24日土曜日

遊女と遊郭の色世界 (KAWADE夢文庫)

博学こだわり俱楽部 (編集):遊女と遊郭の色世界 (KAWADE夢文庫) 、 河出書房新社 (2010/1/1)

「べらぼう」で遊郭という社会に興味を持ち、本書を読んでみました。

現在の風俗と共通する部分が多々あって、「この時代からそうだったんだ」と、驚くことが多かったです。

一方で代表的な遊郭である吉原は階級社会で格式張っていて、流行・ファッションの発信地という、現代とは異なる点も興味深かったです。

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2025年5月17日土曜日

ニャンと空海


名取 芳彦 (著):ニャンと空海,宝島社 (2024/5/24)

空海の教えをネコの写真と共に分かりやすく伝える本。

見開きの左ページには,まず空海の言葉があって,その次にその解釈,そして著者による解説があります。右ページにはネコの写真と言葉が載っているのですが,何といってもネコがカワイイです。ただ,右ページの言葉が左ページとマッチしてないような?

でも,この手の本は大好きです。

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2025年5月10日土曜日

手術はすごい (ブルーバックス B 2283)


石沢 武彰 (著):手術はすごい (ブルーバックス B 2283),講談社 (2025/1/23)

本書では、手術の計画と実施の流れ、手術で使用される機器や道具、基本的な手技から応用的なテクニック、さらに具体的な症例ごとの手術の様子について、詳しく紹介されています。

知らなかったことが満載で、脳がとても刺激されました。

また、若い世代に響きそうな言葉の選び方も多く、その表現がなかなか面白く感じました。


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2025年5月3日土曜日

粒子線治療がしっかりわかる本

日本放射線腫瘍学会 広報委員会/粒子線治療委員会 (著):粒子線治療がしっかりわかる本、 法研 (2023/9/15)

本書は、がん治療の一つである粒子線治療について、一般の読者にわかりやすく解説した本です。

従来のエックス線による放射線治療では、病巣だけでなく周囲の正常な細胞にもダメージを与える可能性がありますが、粒子線治療ではその影響が比較的少ないことが大きな利点であると理解できました。

また、全国にある26の治療施設が紹介されており、実際に受けられる場所についての情報も得ることができました。

読んでいくうちに、思っていたほど“万能”というわけではないのか、という印象も受けました。

2025年4月26日土曜日

具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ


細谷 功 (著):具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ、dZERO (2014/11/27)

タイトルだけを見ると何だか難しそうに感じますが、実際に読んでみると、日常の人間関係や仕事の場面で納得のいく話ばかりでした。

物事を抽象化することの重要性、抽象と具体を行きつ戻りつして考えることの重要性が説かれています。

とても良い本!思考の幅を広げるために、多くの人に読んでほしい一冊です。

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2025年4月19日土曜日

クリスマス キャロル (21世紀版・少年少女世界文学館 第7巻)


チャールズ・ディケンズ (著):クリスマス キャロル (21世紀版・少年少女世界文学館 第7巻)

主人公のスクルージは、貪欲でけちな老人。お金こそが全てだと信じ、クリスマスさえも無駄だと考えています。

クリスマスイブの夜、彼の前に亡くなった同僚の幽霊が現れます。続いて3人の精霊が現れ、スクルージを過去、現在、未来のクリスマスへと連れて行きます。そこで様々な光景を目にしたスクルージは、自分の生き方を深く後悔し、心を入れ替える決意をする、という物語です。

この物語は、お金だけでは得られない大切なものがあることを教えてくれます。私たち自身の生き方を見つめ直すきっかけにもなると思います。

2025年4月12日土曜日

生成AIのしくみ 〈流れ〉が画像・音声・動画をつくる (岩波科学ライブラリー 328)

岡野原 大輔 (著):生成AIのしくみ 〈流れ〉が画像・音声・動画をつくる (岩波科学ライブラリー 328)、岩波書店 (2024/12/20)

生成AIの仕組みについて、数式を一切使わずに入門者向けに解説した本です。

本書で扱われているのは、ChatGPTのようなテキスト生成型のAIではなく、画像や動画、音声などを生成するAIです。

拡散モデルの概念についてはある程度理解しているつもりでしたが、本書を読んで、実際には自分が思っていた以上に複雑で難解なものであることがよく分かりました。

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2025年4月5日土曜日

誰でも使える 画像生成AI超入門: ワン・コンピュータムック


ゲットナビ編集部 (編集):誰でも使える 画像生成AI超入門: ワン・コンピュータムック 、ワン・パブリッシング
(2024/10/16)

本書では、代表的な4つの画像生成AI(DALL·E 3、Stable Diffusion Online、Midjourney、Canva)の紹介に加え、サインアップの方法から実際の画像生成手順までが解説されています。

初心者にもわかりやすく、丁寧に説明された一冊です。

出版されたのは昨年の10月と比較的最近ですが、生成AIの進化スピードがあまりにも速いため、本書の内容と最新版のAIとでは、若干の違いが生じている部分もありました。

AIの進歩、恐るべし!

2025年3月29日土曜日

新装版 京都 ものがたりの道


彬子女王 (著):新装版 京都 ものがたりの道、毎日新聞出版 (2024/7/16)

京都の通りにまつわるエッセイ集。

私は京都の町を歩き回るのが好きで、ところどころにある歴史的な事柄を示す石碑を見つけては京都1000年の歴史を感じています。

本書を読んで、今まで訪れたことのない通りや知らなかった逸話を知り、ここも歩いてみたいという気持ちでいっぱいになりました。

京都の町並みに興味のある人や、歴史に触れながら散策を楽しみたい人にとって、本書は新たな発見をもたらしてくれる一冊です。

2025年3月22日土曜日

「名前が出てこない」「忘れっぽくなった」人のお助けBOOK


加藤 俊徳 (著):「名前が出てこない」「忘れっぽくなった」人のお助けBOOK、主婦の友社 (2023/7/13)

物忘れを防ぐための具体的な方法が紹介されています。日常生活の中で手軽に取り入れられる実践的なアドバイスが多く、とても参考になりました。

主な方法として、以下のようなものが挙げられています。

・メモを取る
・コミュニケーション
・日常に変化をつけ楽しむ
・手書きの日記をつける
・口、手、足を動かすエクササイズ

今まで見たこともないエクササイズもあって、面白いと思います!

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2025年3月15日土曜日

飛ぶ教室


エーリヒ ケストナー (著), 池内 紀 (翻訳):飛ぶ教室、新潮社 (2014/11/28)

タイトルを見たとき、ファンタジーかSFかと思い込んでいました。しかし、実際に読んでみると、とても現実的で、人間味あふれるお話でした。

舞台はクリスマス前のドイツの寄宿舎。他校生との争いや、子供たちと大人との関係、上級生と下級生との上下関係、そして友情や成長が丁寧に描かれています。

時にユーモアを交えながらも、温かさと深みのあるストーリーが心に残りました。

最後は目頭が熱くなる素敵な話でした。

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2025年3月8日土曜日

スマート農業 (やさしく知りたい先端科学シリーズ11)


中野 明正 (著):スマート農業 (やさしく知りたい先端科学シリーズ11),創元社 (2024/5/17)

先端科学技術を活用した農業について広く浅く解説した入門書です。

ロボットやドローン、AI、ICTなどの技術が農業にどのように応用されているか、具体的な事例とともに紹介されていて、非常に興味深かったです。

全体的に分かりやすく、専門知識がなくても読み進めやすい内容だったため、スマート農業に興味を持つ入門者にとって良い一冊だと感じました。

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2025年3月1日土曜日

世界を平和にするためのささやかな提案 (14歳の世渡り術)


黒柳 徹子 (著)ほか21名:世界を平和にするためのささやかな提案 (14歳の世渡り術),河出書房新社 (2015/5/26)

こういう時代だから、こんな本を読みたくなりました。

様々な分野の22名の方々が世界を平和にするための提案をされています。

一人の意見を信じ込んで毒されるのではなく、このように多様な意見に触れることはとてもいいことだと思います。

色々な話があるなかで、ちょっと驚いたのは、田中優氏の「紛争の原因を考えよう」です。ほとんどの紛争地は資源が絡んでいるとのことで、例として挙がっていたのが、ガザ沖のガス田、ウクライナのガスパイプライン...、えっ、知らなかった!しかも本書はウクライナ戦争の前に書かれた本です。

あまり評判にはならなかった本ですが、素晴らしいと思います。中学生向けに書かれた本ですが、大人にも読んでほしい一冊です。

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2025年2月22日土曜日

生成AIで世界はこう変わる (SB新書 642)


今井翔太 (著):生成AIで世界はこう変わる (SB新書 642)、SBクリエイティブ (2024/1/7)

生成AIという言葉を聞く機会が増えましたが、この本を読むまで、その潜在的な可能性を深く理解できていませんでした。

創作活動や新しいアイデアを生み出すためのパートナーとして生成AIを活用できるということがよく分かりました。

また、技術的な解説が含まれている点も非常に良かったです!

さらに、AIによって消える仕事と残る仕事が、生成AIの登場以前と比べて大きく変化していることには驚かされました。この技術の進化が社会に与える影響を考えさせられる一冊でした。

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2025年2月15日土曜日

知りたいこと図鑑


みっけ (著):知りたいこと図鑑、KADOKAWA (2023/8/28)

身近な物の名前や,言葉,記号、デザインなどが何を意味するのかが分かります。

知らないこと満載で驚きました。

この本は、ただ知識を広げるだけでなく、デザインも工夫されていて、見ているだけでも楽しいです。

色々なジャンルのことが載っているので、ちょっとした空き時間に気になったところをパラパラ見るのも良いかもしれません。

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2025年2月8日土曜日

もうじきたべられるぼく


はせがわゆうじ (著):もうじきたべられるぼく、中央公論新社 (2022/8/9)

もうじき食べられる子牛がお母さんに会いに行くというストーリー。

久々に泣いた。

絵本の持つパワーは凄まじい。わずか数十ページで強烈なインパクトを心にどすんと落とし込みます。

絵もとても素敵でした。最高!

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2025年2月1日土曜日

自分とか、ないから。教養としての東洋哲学

しんめいP (著), 鎌田東二 (監修):自分とか、ないから。教養としての東洋哲学、サンクチュアリ出版 (2024/4/23)

僧侶でも研究者でもない無職でバツイチの著者が東洋哲学を自分なりに解釈して、自分の言葉でブログ風に書いた本。

ブッダ、龍樹、老子・荘子、達磨、親鸞、空海の思想を取りあげて解説しています。

自らの経験を交えて分かりやすく書かれてはいますが、東洋哲学はやっぱり難しいですね。

執筆内容がどれくらい正しいのかは私には分からないですが、専門家からはいっぱい突っ込みが入りそうな感じはしました。

でも,とてもユニークで、面白い一冊です。

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2025年1月25日土曜日

ちょっと不運なほうが生活は楽しい


田中 卓志 (著):ちょっと不運なほうが生活は楽しい、新潮社 (2023/8/31)

アンガールズ田中さんのエッセイ集です。子供のころの話や芸人になってからの話など、いろいろ満載。笑える話もあれば、心温まる話もあって、なかなか良い!文章もよく書けていると思います。

ご自身がブサイクだと認識されているのが本書でよく分かりましたが、田中さんって外見はそんなにブサイクとは思わないです。所作がキモいだけですが、それもお笑いのためにそうされているのかと思っていました。考えてみれば三高(高身長、高学歴、高収入?)だし、お笑いの人でなければ、女性からそんなに嫌がられることはないんじゃないかな?

とりあえず結婚できて、良かったですね。おめでとうございます。

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2025年1月18日土曜日

休養学: あなたを疲れから救う

片野 秀樹 (著):休養学: あなたを疲れから救う、東洋経済新報社 (2024/2/28)

長時間寝たりゴロゴロしたりではなく、積極的な休養によって疲れを取る方法が提案されています。

積極的休養として以下の7つのタイプを挙げています。
・生理的休養(休息タイプ、運動タイプ、栄養タイプ)
・心理的休養(親交タイプ、娯楽タイプ、造形・創造タイプ)
・社会的休養(転換タイプ)

私にはかえってストレスが増えそうなものもありますが...

とりあえず簡単にできそうなものとして、朝のストレッチを毎日することにしました。血流をよくすると、なんだか調子が良くなった気がしました。

2025年1月11日土曜日

宇宙から考えてみる「生命とは何か?」入門 (14歳の世渡り術)

松尾 太郎 (著):宇宙から考えてみる「生命とは何か?」入門 (14歳の世渡り術)、河出書房新社 (2023/10/23)

「地球外での生命の存在を探査する」というテーマは、とても興味をそそられました。

本書は、以下の3つの問いを軸に構成されています:
・人類は宇宙をどのように考えてきたのか?
・人類は生命をどのように考えてきたのか?
・宇宙には、私たち以外の生命が存在するのか?

これらを通じて、これまでの天文学や生物学の歴史も学ぶことができます。

本書のメインテーマである「地球外生命の探索」はもちろん魅力的ですが、天文学と生物学がそれぞれ望遠鏡や顕微鏡の発展によって、同じ時期に進展したという点も興味深かったです。

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2025年1月4日土曜日

ドン=キホーテ (21世紀版・少年少女世界文学館 第21巻)


ミゲル.デ・セルバンテス (著), 安藤 美紀夫 (解説, 翻訳):ドン=キホーテ (21世紀版・少年少女世界文学館 第21巻)、講談社 (2011/3/18)

騎士道物語を茶化すためにセルバンテスが1600年代に書いた小説で、時代を超えて世界の人々に愛される不朽の名作です。

騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなったドン=キホーテが、さすらいの騎士として冒険の旅をする話です。

彼自身が夢見る崇高な騎士道の世界と、現実世界とのギャップによる滑稽な出来事で彩られています。なかなか笑えます!

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