2013年8月31日土曜日

みんなのたあ坊の哲人訓―今こそ必要な100のことば

辻 信太郎 (著):みんなのたあ坊の哲人訓―今こそ必要な100のことば、サンリオ (2005/09)

西洋の有名な哲学者、科学者、作家、政治家などの言葉を集めた本。各言葉に対するたあ坊のマンガもなかなか良かったです。

この本を手に取る前は、「どうしてサンリオがこのような本をだしているのだろう?」と不思議に思っていました。でも、著者の辻信太郎氏がサンリオの社長であることを知り、社長が社員や世間一般に知ってほしい(あるいは、思い出してほしい)言葉を集めたのかなと思いました。

当たり前のことを言っている言葉も多いのですが、そんな当たり前のことを現代人は忘れてしまっているのかも知れない。私たちに忘れかけた大事なことを思い出させてくれる本だと思います。

2013年8月24日土曜日

目で見て動かす3Dナノワールド

奥 健夫 (著) :目で見て動かす3Dナノワールド,三恵社 (2011/5/31)

本書は様々な材料の原子構造を紹介しています。添付のCDにその3次元構造のデータが入っていて、ソフトをネットからダウンロードすると、3次元で見ることができます。

この本は,同じ著者の「動かして実感できる三次元原子の世界 (2008/6)」と重複する部分が多いのですが,これは「動かして実感できる三次元原子の世界」を出版していた工業調査会が倒産したため増刷できなくなり,新たに三恵社からこの本を出版することになったのだろうと思います.

「心を物理学でどう説明するか」という話がコラムに書かれていて、とても興味をそそられました。

2013年8月18日日曜日

インクジェット時代がきた! 液晶テレビも骨も作れる驚異の技術 (光文社新書)

山口 修一 (著),山路 達也 (著):インクジェット時代がきた! 液晶テレビも骨も作れる驚異の技術 (光文社新書)、光文社 (2012/5/17)

インクジェットプリンターで使われているインクジェットの技術、および、その技術の様々な分野への応用について解説した本。最近注目されている3Dプリンタも詳しく解説されています。

食べ物やアパレル、建物の外壁をインクジェットで印刷したり、電子回路や鋳物の砂型もプリンターで作ったり、といった一般にはあまり知られていない話がぞくぞくと登場します。中でも驚いたのは、細胞をインクジェットで積層するバイオファブリケーション。現状では、臓器や組織の作成まではできないようですが、できるとすごいと思います。

2013年8月11日日曜日

仕事は楽しいかね?

Dale Dauten (原著), 野津 智子 (翻訳) 仕事は楽しいかね?,きこ書房 (2001/12)

以前読んだ「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」で、山中伸弥さんがこの本を読んだと書いてあったので、私も読んでみることにしました。

この本では、とにかくいろいろ試してみること、そして「明日は今日と違う自分になる」ことを勧めています。従来の自己啓発書によくある「目標をしっかり設定して、それに向かって突き進め」や「自分の成功した姿を想像しろ」といった目標重視の方法論とは全く主張が異なり、この点でとても面白いと思いました。

でも、...どうなのかな???

この本が良いかどうか尋ねられたら、迷わず「良い」と答えます。でも、本書を人に薦めるかどうかと訊かれたら、「うーん、...どうかなあ...」という感じ。

たしかに、いろいろ試してみるのは悪くないと思います。でも私は、従来型の目標を設定して、計画を立てるやり方が好きだな。

2013年8月7日水曜日

2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」

米国国家情報会議 (編集), 谷町 真珠 (翻訳) :2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」 ,講談社 (2013/4/19)

米国国家情報会議が4年ごとに,就任したアメリカ大統領のためにまとめるレポートです.タイトルの通り,2030年に世界がどうなるかを予測しています.

最も不安な国が日本とは...ある程度は分かっているつもりでしたが,それでもショックです.

そして,2030年の世界最強はインドと中国!中国がインドとカシミールで時々ごぜりあいをしたり,インドの敵対国であるパキスタンを中国が支援しているのも,これで理由はよく分かります.将来,中国と肩を並べ,そして追い抜いて行くインドを,中国は今のうちに何とかしたいのだろう.

第3章では,4つのシナリオで世界がどう変わるかが書かれていますが,”日本”という文字がほとんど出てきません.どのシナリオでも,日本が衰退して,関係ないのか!?なんか悲しいな.