2021年12月26日日曜日

心理学者が教える 読ませる技術 聞かせる技術 心を動かす、わかりやすい表現のコツ (ブルーバックス)

 
海保 博之 (著):心理学者が教える 読ませる技術 聞かせる技術 心を動かす、わかりやすい表現のコツ (ブルーバックス),講談社 (2018/7/18)

文章の書き方は話し方に関する書籍は多々ありますが,本書は認知科学をベースに解説している点が他書とはとても異なります.

分かりやすくする手法は他書で書かれているものと同じでも、本書のように理論的に解説されると、なるほどなと納得できます.

事例もたくさんあって、なかなか良かったと思います。

2021年12月18日土曜日

人工知能が俳句を詠む: AI一茶くんの挑戦

 
川村 秀憲 (著), 山下 倫央 (著), 横山 想一郎 (著):人工知能が俳句を詠む: AI一茶くんの挑戦、オーム社 (2021/7/7)

著者らが取り組んでいるAIによる俳句生成の研究の紹介。なかなかユニークな研究だと思います。

AIが俳句を作るプロセスは人間の場合とずいぶん違っていて、AIが俳句というものを理解・解釈している訳ではないというのが分かります。

人間にようにAIが情景を思い浮かべて俳句を作るのは、まだまだ先の話になるのかなあ?

2021年12月11日土曜日

ケネディ家の人々―アイルランドから日本へ (Read Smart Readers英語ポケット文庫)

 
Hugh Ashton (原著):ケネディ家の人々―アイルランドから日本へ (Read Smart Readers, Level 5) ,マクミランランゲージハウス (2014/4/1)

JFKの祖父母がアイルランドからアメリカに移民してから,JFKの娘キャロラインが日本の大使として活動するまでの記録.

一族の多くがアグレッシブであるのと同時に悲惨な最期を遂げており,何とも言葉で表現しがたい普通でない一族だと思う.

英文は一番高いレベルなので,ちょっと難しいです.英単語とその訳が最後にリストで載っています.ところがこれは基幹語リストで,本文にところどころに出て来る難易度の高い単語がリストに入ってなくて,...うーん,ちょっとねえ,という感じ.

2021年12月4日土曜日

どこからが病気なの? (ちくまプリマー新書)

 
市原真 (著):どこからが病気なの? (ちくまプリマー新書)、筑摩書房 (2020/1/10)

著者は病理医.以前読んだ「怖いもの知らずの病理学」の著者の仲野先生もそうですが,病理学の先生って,面白い人が多いですね.

病気かそうでないかをどうやって決めるのか?、痛みや風邪といった病気はいったい何なのか?、そして病気と気持ちの関係、について書かれています。都市や戦闘を比喩的に使っての解説はなかなか面白い。

それと、「がんと戦うな」といった内容の書籍を痛切に批判(というか罵倒)しているのはとても痛快でした!

真面目なのか,ふざけているのか,よく分からない文面は面白いと思います.

2021年11月27日土曜日

心がスーッと晴れ渡る「感覚の心理学」 (角川SSC新書)

 
名越 康文 (著):心がスーッと晴れ渡る「感覚の心理学」 (角川SSC新書)、 KADOKAWA (2012/11/29)

心が晴れ渡るための著者の提案するメソッドが書かれています.

本書で書かれている内臓感覚や内発感覚などを体験するのは,私にはなかなか難しかったです.とりあえずは神社へ行ってお祈りをしてみたらいいのかな?

対談ではないけれど,対談形式で書かれた文章は面白い思います.

2021年11月20日土曜日

NHKきょうの健康 筋肉・肌・目・耳の"若返り"健康法 (生活シリーズ)

 
「きょうの健康」番組制作班 (編集), 主婦と生活社ライフ・プラス編集部 (編集):NHKきょうの健康 筋肉・肌・目・耳の"若返り"健康法 (生活シリーズ) 、主婦と生活社 (2019/10/29)

サルコペニア、シミ、しわ、白内障、加齢黄斑変性、緑内障、加齢性難聴、といった老化に伴う筋肉・肌・目・耳の病気や症状の予防と治療について、たくさんの大きな図を使って解説しています。
とよく似た内容ですが、今回読んだ本の方が出版年は新しいので、内容も新しいのだと思います。

2021年11月14日日曜日

対訳・代表的日本人

 
内村 鑑三 (著), 稲盛 和夫 (翻訳):対訳・代表的日本人,講談社インターナショナル (2002/10/4)

西郷隆盛,上杉鷹山,二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5人選んで、日本人の素晴らしさや凄さを外国に伝えるために内村鑑三が書いた「代表的日本人」,それを稲森和夫氏が監訳したのが本書です。

道徳心が極めて強かったり、志が尋常でなかったりと、いやはや凄い人達が紹介されているのですが、”代表的”というより”特異な”日本人じゃないのかな?

ずいぶん昔の話が書かれていますが,状況は今も昔も変わっていないと感じました.

2021年11月7日日曜日

若い読者に贈る美しい生物学講義――感動する生命のはなし

 
更科 功 (著):若い読者に贈る美しい生物学講義――感動する生命のはなし、ダイヤモンド社; 第1版 (2019/11/27)

生物学に関する様々なトピックスを取りあげて解説し,読者に生物学に興味をもってもらおう,という趣旨で書かれた本.

とても分かりやすく書かれています.

はしゃさんのイラスト,とても良いですね.読み切る前にイラストだけ全部見てしまいました.

2021年10月30日土曜日

変身 Metamorphosis (ラダーシリーズ Level 4)

 
フランツ・カフカ (著):変身 Metamorphosis (ラダーシリーズ Level 4), IBCパブリッシング (2016/2/26)

カフカの代表作の変身を70ページ程度の英文に要約した英語学習者向けの本。

朝起きたら虫になっていた男の話ですが、虫の所作の描写が細かくて、目に浮かんできます。

安部 公房の「棒」のような、ある日突然変身してしまう話は本書以外にもいろいろありますが、カフカのこの変身が(たぶん?)本家本元だと思います。なかなか面白い。

2021年10月25日月曜日

AIの雑談力 (角川新書)

 
 東中 竜一郎 (著):AIの雑談力 (角川新書),KADOKAWA (2021/2/10)

人と対話するAIシステムの話.

AIが人間の発話を理解し,発言を生成する方法や,対話破綻の問題などについて解説されています.

今話題のディープラーニングだけでなく,昔ながらのルールベースの方法も今でも使われているのか!

AIと人との対話の話ですが,人同士の対話にも当てはまると感じました.

2021年10月17日日曜日

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

 
末永 幸歩 (著):「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考、ダイヤモンド社; 第1版 (2020/2/19)

目に映る世界を忠実に表現する写真にはできないことを、アーティストたちは探求してきた。その探求により生まれた歴史的な作品を題材に、「自分なりの答え」をつくりだすアート思考を教授する本。

タイトルに「13歳からのアート思考」とありますが、中高生対象というわけではなく(むしろ、大人向け)、また、アートだけでなく、ビジネスや人の生き方にも関わる思考法だと思います。

本書はこれまでになかった内容で、とても素晴らしいと思います。

2021年10月9日土曜日

60分でわかる! DX 最前線 (60分でわかる! IT知識)

 
兼安 暁 (著):60分でわかる! DX 最前線 (60分でわかる! IT知識) 、技術評論社 (2021/4/19)

DX(デジタルトランスフォーメーション)は単なるデジタル化ではなく、デジタルによる変革を意味するもので、様々な分野でDXが進んでいます。

本書ではDXの基礎知識だけでなく、世界での動向、様々な業種でのDXによる変革、DXを推進する方法、などがコンパクトに解説されています。

図の文字が小さいのは私にはちょっと辛かった。

2021年10月2日土曜日

バラク・オバマ・ストーリー The Barack Obama Story (ラダーシリーズ Level 4)

 
ニーナ・ウェグナー (著):バラク・オバマ・ストーリー The Barack Obama Story (ラダーシリーズ Level 4), IBCパブリッシング (2013/1/25)

オバマさんの来歴と大統領就任演説が書かれています.

来歴の部分の英文はとても分かりやすい.これなら読める!と思いきや,最後の就任演説は一転して難しい!見たことのない単語がたくさん出て来るし,文法もよく分からない箇所があったりで,結局,アメリカ人の話す生の英語は難しいということだろうか?言葉を変えると,来歴の部分は日本人向けに平易に書かれているということなのかな?

2021年9月25日土曜日

1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記

 
木藤亜也 (著):1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記,幻冬舎 (2013/8/30)

難病と闘いながら必死に生きた少女の心の葛藤が書かれています.

可哀想という,ありきたりの言葉では表現しきれない.涙は出なかった。もっと重たいものが私に圧し掛かってきた.

障碍者とどう関わっていけばいいのかを考えさせられる一冊でした.

2021年9月18日土曜日

脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬

 
池谷 裕二 (著):脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬, 朝日新聞出版 (2020/10/7)

著者が週刊朝日に連載しているエッセイを集めて本にしたもの。

脳科学の最近の研究論文を引用して、脳にかかわる話が面白おかしく書かれています。一つのエッセイが3ページ程度なので、読みやすい。

池谷さんの本は以前にも読みましたが,どの本もとても面白いと思います!

2021年9月11日土曜日

おバカな答えもAIしてる 人工知能はどうやって学習しているのか?

 
 ジャネル・シェイン (著), 千葉敏生 (翻訳)おバカな答えもAIしてる 人工知能はどうやって学習しているのか?,光文社 (2021/2/23)

現状の人工知能(AI)のおバカさがとてもよく分かります.

AIが人の仕事を奪うと言われている中で,本書で書かれているAIのおバカさを知ると、ちょっと安心できます.でも,逆にこんなおバカなAIに世の中が支配されたらどうなるのかと不安にもなります.

なかなかユニークで笑えるAI本です.

2021年9月4日土曜日

アイデアの作り方 A Technique for Producing Ideas (ラダーシリーズ Level 5)

 
ジェームス・ウェブ・ヤング (著):アイデアの作り方 A Technique for Producing Ideas (ラダーシリーズ Level 5),IBCパブリッシング (2005/7/22)

広告の分野で活躍した著者によるアイデアを作る方法を英語で解説した本.わずか40ページ!

本書は第三者による英文要約ではなく,原文そのままだと思います.

コロンが少なく,また倒置構文が多く,文の構造を理解しにくかったです.さすがラダーシリーズの最高難度Level5だけあって,さーっと読んだだけでは内容を理解するのは難しく,一文ごとに1回は文の構造を考えて読み直さないといけないぐらいでした.

2021年8月28日土曜日

カラー図解 分子レベルで見た薬の働き なぜ効くのか? どのように病気を治すのか? (ブルーバックス)

 
平山 令明 (著):カラー図解 分子レベルで見た薬の働き なぜ効くのか? どのように病気を治すのか? (ブルーバックス) ,講談社 (2020/2/13)

本書は,主には薬の働くメカニズムを解説した本ですが,薬の開発の歴史の紹介があったり,生体の様々な仕組みを私たちの馴染の物事で比喩的に記述したりと,なかなか面白く,また興味深い,素晴らしい良書だと思います.

本書は第一版が1997年に出版され,そしてその第三版が本書です.その間に時代の進展に応じて内容が改訂されています。文章はかなり洗練されていると感じました.

薬や酵素などの分子を3Dで見せられると,細かいことは分からないながらも,インパクトを受けます.

2021年8月22日日曜日

ベイズ推定入門 モデル選択からベイズ的最適化まで

 
大関真之 (著):ベイズ推定入門 モデル選択からベイズ的最適化まで、オーム社 (2018/2/3)

ベイズ推定を数式を使わずに説明しようという、とてもチャレンジングな本。

お妃様と魔法の鏡の対話で進むこのシリーズ、なかなか面白い!このシリーズの本を読むのは本書で三冊目です。

ベイズ推定を物語で説明するのはさすがに難しい感じがしました。むしろ数式が適当にあったほうが分かりやすいような気もしますが、どうかな?

2021年8月18日水曜日

クマのプーさん Winnie-the-Pooh (ラダーシリーズ Level 4)

 
A・A・ミルン (著):クマのプーさん Winnie-the-Pooh (ラダーシリーズ Level 4),IBCパブリッシング (2005/7/22)

これまでに読んだラダーシリーズの本は,原作を100ページ程度の英文に要約したものが多かったのですが,どうも日本人向けの英語で書かれているような印象がありました.それに対して本書は,原本そのまま!100年近く前の昔の英文ということもあるのか、児童文学ですがけっこう難しい!

クマのプーさんの有名なストリーなので,英文は分からなくても,話は何とか理解できます.

挿絵がなんとも可愛い!クリストファーロビンはずいぶん幼く描かれていて,男の子ですが,見た目は女の子みたい.

最近,新版が出たみたいです↓レベルが4から3に下がっていて,読みやすくなっているのかな?

   


新版の詳細はこちらから

2021年8月15日日曜日

疫学とはなにか データと理論思考で探る病気の原因と予防 知りたい!サイエンス

 
中村 好一 (著):疫学とはなにか データと理論思考で探る病気の原因と予防 知りたい!サイエンス,技術評論社 (2021/4/13)

新型コロナでよく耳にするようになった疫学ですが、本書はその疫学の入門書です.

川崎病やプリオン病などに対する著者の疫学研究をもとに具体的なデータを使って解説されています.

疫学についてちょっとかじってみたいという人には本書はとても良いと思います.

2021年8月8日日曜日

スタディサプリ 三賢人の学問探究ノート(4) 表現を究める

 
ドミニク・チェン (著), 川添 愛 (著), 水野 祐 (著):スタディサプリ 三賢人の学問探究ノート(4) 表現を究める,ポプラ社 (2021/3/17)

このシリーズを読むのは何冊目だろうか?

本書で登場するには以下の3人:
・分かり合えない多種多様なものが多種多様なまま影響し合う世界を目指す情報学の研究者、
・難しい専門的な話を物語形式で解説する作家、
・クリエイターの仕事を法律の観点から支える弁護士、

いづれも特異な分野だと思います。

3名の方々の現在の専門分野の話だけでなく、そこに至るまでの経緯が書かれています。皆さん、なかなか紆余曲折していて、面白いと思います。

2021年8月2日月曜日

LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界

 
デビッド・A・シンクレア (著):LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界,東洋経済新報社 (2020/9/16)

寿命,そして健康寿命(健康でいられる期間)を延ばすために行われてきた様々な研究が紹介されています.

本書の最後の方に著者が実践している方法がまとめてあります.断食はつらい.やっぱり薬(メトホルミン)か!でも薬は処方箋がないと手に入らないし,サプリ(NMN)はネットで入手できるけど値段が高いし...

日本人の研究者の名前がところどころで出て来るのは何か嬉しい.

2021年7月24日土曜日

『赤毛のアン』の世界 (Read Smart Readersレベル別英語ポケット文庫 4-1)

 
 ナディア・マケックニー (著):『赤毛のアン』の世界 (Read Smart Readersレベル別英語ポケット文庫 4-1)、マクミラン ランゲージハウス (2014/6/1)

赤毛のアンの話を英語で概説した本。

赤毛のアンに登場する人物や町、学校、生活などの紹介、話に登場するいくつかのエピソードの要約、そして原作者のモンゴメリーと日本語版の翻訳者の村岡花子さんの紹介も書かれています。

100年以上前の世界が眼前に広がる!何か懐かしく感じてしまいます。

2021年7月17日土曜日

図説アーサー王物語 普及版

 
アンドレア・ホプキンズ (著),山本 史郎 (翻訳):図説アーサー王物語 普及版,原書房; 普及版 (2020/4/16)

そう言えばアーサー王って,どんな話か知らないなあ...と思い,手に取ったのがこの本.

主にはアーサー王と円卓の騎士たちの武勇伝と恋物語ですが,魔術師や妖精,怪物が登場したりと,いわゆるファンタジーの世界です.

昔の絵や版画が多数挿入されています.昔の絵には,お世辞でも上手とは言い難いものが少なくないですが,そんな中でビクトリア朝時代に妖妃モルガンを描いた絵は素晴らしいと感じました.

2021年7月14日水曜日

せいめいのれきし 改訂版

 
バージニア・リー・バートン (著, イラスト):せいめいのれきし 改訂版,岩波書店; 改訂版 (2015/7/23)

サイエンス関係の絵本の中では一番有名な本だと思います.

初版は1962年ですが,内容が現在の知見と合わなくなったため,2015年に出版された改訂版が本書です.

太陽が生まれ,地球が生まれ,生命が生まれ,そして進化を続け,現在の私たちがいる.そんな壮大な時間の流れが一冊の本に詰め込まれています.

本書では時間の流れが徐々に緩やかになっていき,最後には著者の生活が描かれています.

子供たちにぜひ読んでほしい一冊.

2021年7月10日土曜日

アクセンチュアのプロが教える AI時代の実践データ・アナリティクス

 
保科学世 (編集),アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 AIグループ (編集) :アクセンチュアのプロが教える AI時代の実践データ・アナリティクス,日経BP (2020/8/22)

企業が抱える課題を解決するための、データサイエンスによる一連のプロセスが解説されています.

統計分析やAIだけでなく,課題の定義や仮設の設定といった上流作業の説明もあって,これは他書にはない特徴的な点です.

具体的な例を使った説明は,読者の理解を助け,良かったのですが、カタカナ語が説明もなく結構出てきて、この点ではちょっとねえ...という感じでした.

2021年7月7日水曜日

これからの時代を生き抜くための生物学入門

 
五箇 公一 (著):これからの時代を生き抜くための生物学入門、辰巳出版 (2020/9/25)

ときどきテレビに出演されている五箇氏。専門はダニ学と生物多様性だ(と思います)。

本書は学校で習うような生物学の話ではありません。生物の性や、遺伝、生物多様性、パンデミックの話など、そして最後には著者がここに至った来歴が書かれています。そのいたるところにダニの話が絡めてあって、なかなか面白い。

2021年7月3日土曜日

そして誰もいなくなった And Then There Were None (ラダーシリーズ Level 4)

 
アガサ・クリスティー (著), ニーナ・ウェグナー (著):そして誰もいなくなった And Then There Were None (ラダーシリーズ Level 4), IBCパブリッシング (2014/7/24)

アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を100ぺージほどの英文に要約した英語学習者向けの本.

孤島に招待されたお互いに面識のない10人が一人ずつ殺されていく,というお話.大どんでん返しを期待していたのですが,ちょっと普通な感じ...

登場人物が多いと人物の背景や人間関係がよく分からなくなることがありますが,本書では最初に登場人物の紹介があるので,誰が誰なのか分からなくなったときは,この登場人物紹介で確認できるので良かったです.

2021年6月27日日曜日

認知バイアス 心に潜むふしぎな働き (ブルーバックス)

 
 鈴木宏昭 (著):認知バイアス 心に潜むふしぎな働き (ブルーバックス),講談社 (2020/10/22)

明確な変化に気付かなかったり,記憶が間違っていたり,物事のとらえ方が偏っていたり,...といった認知のバイアスが紹介されています.

なかなか興味深い良書だと思う.

言語は絵をへたにするというのは面白い!

2021年6月23日水曜日

警備員さんと猫 尾道市立美術館の猫

 
 にごたろ (著):警備員さんと猫 尾道市立美術館の猫、KADOKAWA (2021/1/7)

以前,YouTubeで話題になった尾道市立美術館の猫と警備員さんとの攻防.

前半は写真,後半は漫画で構成されています.

ほのぼの!

2021年6月20日日曜日

メスを超える: 異端外科医のイノベーション

 杉本真樹 (著):メスを超える: 異端外科医のイノベーション,東洋経済新報社 (2021/3/12)

CT/MRIデータからOsiriXにより臓器などを3D化して治療に生かしたり,3Dプリンターで現物化したり,さらには仮想現実を医療に応用する会社を立ち上げる,といった著者のアグレッシブな取り組みとそこに至るまでの子供の頃からの来歴が書かれています.

新しい道を切り開くのに,人との出会いはやはり大事だと本書を読んでつくづく思いました.

2021年6月12日土曜日

スタディサプリ 三賢人の学問探究ノート(5) 生活を究める (スタディサプリ三賢人の学問探究ノート)

 
 スタディサプリ 三賢人の学問探究ノート(5) 生活を究める (スタディサプリ三賢人の学問探究ノート)、ポプラ社 (2021/3/17)

スタディサプリ のシリーズを読むのはこれで3冊目だ。

分野の異なる研究者3名の研究内容となぜその分野に引き込まれることになったのか、が書かれています。本書では、コンピュータと人間とのインターラクション、マンガ研究、縄文土器研究、といった分野の先生方が登場します。

高校生向けに将来の進路を考えるために書かれた本ですが、大人にとっても知らない世界をちょっと覗きみることができて、なかなか面白いと思います。

2021年6月9日水曜日

世界一やさしい! おくすり図鑑

 
池上文雄 (監修):世界一やさしい! おくすり図鑑,新星出版社; 四六版 (2017/7/28)

風邪薬,胃腸薬などのお馴染みの市販薬についての解説本.

アスピリンやインドメタシンなどのどこかで聞いたことのある薬効成分も出てきますが,ほとんどは聞きなれない長い名前のものです.薬が効くメカニズムまでは解説されていません.

薬の成分や病気などがキャラクター化されていますが,これがとても可愛い!ステロイドちゃん,いいね!

2021年6月6日日曜日

グレート・ギャツビー[新版] The Great Gatsby (ラダーシリーズ Level 4)

 
F・スコット・フィッツジェラルド (著):グレート・ギャツビー[新版] The Great Gatsby (ラダーシリーズ Level 4) ,IBCパブリッシング; 新版 (2012/2/18)

英語学習者向けのラダーシリーズの1冊.The Great Gatsbyは100年近く前に書かれたF. Scott Fitzgeraldの代表作ですが,これをNina Wegnerが現代英文で140ページ余りに要約したものです.

内容はというと...人妻になってしまった元カノを取り戻そうとする成金男の話.オールディーズが聴こえてきそうな世界だ(オールディーズよりこの話の方がずっと昔ですが...).

以前読んだ同シリーズのオリバー・ツイストと同じlevel4ですが,こちらの方が英文は断然優しいです.

2021年5月30日日曜日

王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎 (ブルーバックス)

 
 石浦 章一 (著):王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎 (ブルーバックス) 、講談社 (2019/6/20)

バイオと歴史の両方に興味のある人にはたまらない一冊かも?

イギリスとエジプトの王家とアメリカ大統領の遺伝子解析から判明したことの他,一般的な遺伝と遺伝子,さらには最近話題のゲノム編集まで述べられています.

なかなか面白い本だと思いますが,私の知らない人物名が多数出てきて,ちょっと私には???な部分もありましたが,...

2021年5月23日日曜日

東大が調べてわかった 衰えない人の生活習慣

 
飯島 勝矢 (著):東大が調べてわかった 衰えない人の生活習慣,KADOKAWA (2018/3/1)

最近,よく耳にするようになったフレイルとサルコペニア.フレイルは心と体の活力が低下した状態,サルコペニアは筋肉が減弱した状態のことです.本書はそのフレイルとサルコペニアを予防するための方法が書かれています.

最初の指輪っかテストで自分のサルコペニアの危険度が高いことが分かり,さらにフレイルのチェックでは自分がプレフレイルであることが分かり,とてもショック!高齢者と違うんですけど,既に衰えているのか!

2021年5月16日日曜日

入門 万葉集 (ちくまプリマー新書)

上野 誠 (著):入門 万葉集 (ちくまプリマー新書),筑摩書房 (2019/9/6)

中高生対象に書かれた万葉集の入門書です.若い人たちに受けそうな文章で書かれています.

当時の日常の出来事,言葉,場所と人,という切り口で万葉集について解説されています.

昔の人って,日常のささいな出来事や思いを歌でつぶやいていて,今のツイッターのような感じなのかな.

詳細はこちらから

2021年5月12日水曜日

オリバー・ツイスト Oliver Twist (ラダーシリーズ Level 4)

 
チャールズ・ディケンズ (著):オリバー・ツイスト Oliver Twist (ラダーシリーズ Level 4),IBCパブリッシング (2006/7/24)

英語学習者向けのラダーシリーズの1冊.本書は文豪チャールズ・ディケンズの代表作オリバー・ツイストを100ページ余りの英文に要約したものです.

話の内容は...孤児院で生まれ,ひどい目に合い,悪の道に引き込まれそうになりながらも,最後は紳士に引き取られ,社会で尊敬される人物になるというお話.主人公のオリバーはあまり特徴のない人だ.

で,...本書を読んで思ったのは,...血筋が良ければ,育ちが悲惨でも紳士になれるのか!ということです.もちろん著者ディケンズはそんなことを言いたかった訳ではないとは思いますが...

よく分からない文法や英単語があったりで,level4にしてはちょっと難しめかな?

2021年5月9日日曜日

はじめてのAI (やさしく知りたい先端科学シリーズ6)

 
土屋 誠司 (著):はじめてのAI (やさしく知りたい先端科学シリーズ6),創元社 (2020/8/27)

AI(人工知能)の入門書.

AIの技術の解説は少なく,AIの考え方の話が中心です.一番最初に読む入門書としては,こういうのがいいのかなと思います.

「やさしく知りたい先端科学シリーズ」を読むのはこれで5冊目です.どの本もなかなか良くて,このシリーズ,気に入ってます.

2021年5月5日水曜日

日本人のための声がよくなる「舌力」のつくり方 声のプロが教える正しい「舌の強化法」 (ブルーバックス)

 
篠原さなえ (著):日本人のための声がよくなる「舌力」のつくり方 声のプロが教える正しい「舌の強化法」 (ブルーバックス)、講談社 (2018/4/18)

本書を読んで,自分の滑舌がなぜ悪いのか,とてもよく理解できました.

滑舌を良くするためには,一に鼻または舌小帯の手術で,二に舌力トレーニングかあ...手術はやっぱりいやだな...

著者は芸能やナレーションに携わってきた人です。学者でない方がブルーバックスの本を執筆するというのは珍しいことなんじゃないかな?