2015年3月31日火曜日

クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場 (朝日新書)

小林雅一 (著):クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場 (朝日新書)、朝日新聞出版 (2013/7/12)

AIとはArtificial Intelligenceの略で,人工知能のことです.

アップル、グーグルといったIT企業が,人工知能の技術開発を争い,主導権を握ろうとしている,というお話.具体的には,人の音声入力に対して返答するスマホやコンピュータ,そして,自動運転車などの話です.昔の人工知能との違いは,統計・確率的な方法で”知能っぽい”反応をコンピュータが返す点です.

本書で紹介されているIBMの人工知能”ワトソン君”が三井住友銀行で”内定”をもらった,というニュースを先日目にしました.銀行のオペレーターの応対業務に使えるということですが,すごいです.

著者はAIの専門家という訳ではないのですが,逆にそれで一般の人向けの分かりやすい文章にできたのかもしれません。

2015年3月29日日曜日

目で楽しむナノの世界

Roger Moret (著), 鹿児島 誠一 (翻訳):目で楽しむナノの世界、丸善 (2009/3/28)

ナノメートル(10億分の1メートル)スケールでものを観察したり、作成したりする、いわゆるナノテクを美しい写真と図で解説する本。

取りあげている分野は物質科学に限定されず、医療や電子工学など、多岐にわたります。ナノテクの勉強を始める人にはぴったりの本だと思います。

訳本ということもあって、文章はちょっと読みにくいところはありますが、写真と図には、見ているだけで満足できます。

2015年3月26日木曜日

アホ大学のバカ学生 グローバル人材と就活迷子のあいだ (光文社新書)

石渡嶺司 (著), 山内太地 (著):アホ大学のバカ学生 グローバル人材と就活迷子のあいだ (光文社新書) 、光文社 (2012/1/17)

しかし,まあ,何というストレートなタイトルなんだ!

本の内容はどうかというと,タイトルと少し違っている.たしかにバカ学生を紹介する部分はあるが,生き残るための大学の取り組み状況や就活業者に対する批判などなど,ふざけた記述がある一方で真面目な話も多い.出版社から,こういう刺激的なタイトルにすれば売れると言われたのだろうか?

この本,面白いとは思うが,嫌悪感を感じる人も多いと思う.各章の最後のまとめは,面白いけど,ふざけすぎ.

2015年3月15日日曜日

下山の思想 (幻冬舎新書)

五木寛之 (著):下山の思想 (幻冬舎新書)、 幻冬舎 (2011/12/9)

人生の下山についての話かと勝手に思って読み始めましたが、主に日本という国の下山の話でした。

経済大国として登頂を果たした後、今、下山しているのは揺るぎない事実だと思います。著者は「下山とは諦めの行動でなく、新たな山頂に登る前のプロセスだ」と言っていますが、新たな山って、何だろうか?

現在の政権は、下山の途中から、再び頂上に向かって引き返そうとして、もがいているように、私には思えます。国の借金や国内外の状勢を考えると、そうせざるをえないのか?

とても平易な文章です。中学生でも十分読めます。逆に平易すぎて、物足りなさも少し感じました。

2015年3月6日金曜日

長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい (健康プレミアムシリーズ)

槙孝子 (著), 鬼木豊 (監修):長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい (健康プレミアムシリーズ) 、アスコム (2013/6/27)

昨年、最も売れた本だそうだ。

基本は、かかとから膝裏へと、ふくろはぎをマッサージしていくというもの。これで様々な病気の症状が改善できるというが、ちょっと胡散臭そうな感じがしないでもない。ただ、実際にマッサージをしてみると、実に気持ちがいいし、リラックスはできそうだ。たぶん、このマッサージと腹式呼吸の呼吸法との組み合わせが効くのかな?

本の後半には、いろんな方々の体験談が書かれています。ダイエットもできて、アレルギーも改善した、...などなど。ほんまかいな?ネット上でこういうのはよく見かけますが、体験談って、かえって胡散臭さを増幅させてしまうような...。