2020年9月26日土曜日

シェイクスピア四大悲劇 Four Tragedies of Shakespeare

 
チャールズ・ラム & メアリー・ラム (著):シェイクスピア四大悲劇 Four Tragedies of Shakespeare (ラダーシリーズ Level 4) ,IBCパブリッシング (2015/10/27)

英語学習用のラダーシリーズの一冊 .Level 4は英検2級レベルだそうです.

シェイクスピア四大悲劇は,タイトルを知っている程度で,内容についてはほとんど知識はありませんでした.本書では四大悲劇をわずか100ページ足らずの英文でまとめてあります.著者はチャールズ・ラム & メアリー・ラム とあるのですが,adapted by Miki terasawaとあるので,日本人によって現代英語の分かりやすい文章にかなり改作されていると思います.

4大悲劇を超簡単に書くと以下の通り.
Hamlet:父親を殺した叔父に対する息子ハムレットの復讐.ほとんどの登場人物が死んでしまう.ちょっと悲劇過ぎるでしょ!
Othello:オセロの部下の昇進に嫉妬した男による復讐.
King Lear:娘たちに自分の領土を割譲するリア王.その後,娘たちに冷遇され,最後はリア王も娘たちもみんな死んでしまう.
Macbeth:3人の魔女の予言を信じ,人生無茶苦茶に.

ストーリーがとても巧妙で,シェイクスピアってやっぱりすごい人だったんだと思いました.

2020年9月20日日曜日

スタディサプリ 三賢人の学問探究ノート(1) 人間を究める

 
松尾 豊 (著), 長谷川 眞理子 (著), 廣野 由美子 (著):スタディサプリ 三賢人の学問探究ノート(1) 人間を究める,ポプラ社 (2020/3/17)

“人間”という切り口で,3名の研究者が高校生に語りかける.

一人目は人工知能で有名な松尾 豊 氏.脳もコンピュータも電気信号で情報処理しているので,脳の情報処理をコンピュータで再現した人工知能は実現できる,というような内容.

二人目は行動生態学,自然人類学の長谷川 眞理子氏.当初,野生動物の生態を研究しているうちに,動物より人間の方が変だと思うようになり,人間を研究するようになったそうだ.3000人の子どもを、25年かけてその変化を追いかけるというすごい研究.

そして,三人目は英文学の廣野 由美子氏.楽しむための趣味の読書とは違い,研究では作品を深く掘り下げ,客観的に分析するそうだ.

どの研究もなかなか面白そうで,興味を惹かれます.

2020年9月16日水曜日

次のテクノロジーで世界はどう変わるのか (講談社現代新書)

 
山本 康正 (著):次のテクノロジーで世界はどう変わるのか (講談社現代新書),講談社 (2020/1/15)

AI,5G,クラウド・ビッグデータの3つ技術が世界を変える!様々な将来予測が書かれていて,とても興味深いです.

最初の方で著者の来歴がけっこう長く述べられています.いろいろな分野の職場を飛び跳ねるように異動され,とても広い知識(特に,技術とビジネスの両方の知識)を身に付けられているのが分かります.こんな人,なかなかいない!

でも,言葉を変えると,広くはあっても,深いかどうか?本書の技術の記述で若干誤りが見受けられるのはこのためだろうか?

  詳細はこちらから

2020年9月13日日曜日

みんなのアマビエ

 
みんなのアマビエ, 扶桑社 (2020/5/17)

新型コロナウイルス終息を願って、マンガ,イラスト,工芸,アート,で造られた86作品のアマビエたちが収録されています.

クリエイター達の個性あふれるアマビエ様.かわいい系が多いですが,ちょっと怖い系もあって,なかなかいい!

工芸・アートに,こんなにいろいろな分野あるとは知らなかったなあ...

2020年9月10日木曜日

岩合光昭さんセレクト アサヒカメラ ネコ写真コンテスト傑作選 ネコにカメラ (アサヒオリジナル)

 
朝日新聞出版(編集):岩合光昭さんセレクト アサヒカメラ ネコ写真コンテスト傑作選 ネコにカメラ (アサヒオリジナル) ,朝日新聞出版 (2020/2/3)

アサヒカメラ ネコ写真コンテストへの応募作品の中から岩合さんが選んだ100点です.

岩合さんが撮影した写真ではないものの,どの写真もネコだけでなく,背景や構図が素晴らしいです.ネコ写真好きの人には必見の一冊!

最後にはコンテストでグランプリを受賞した方々のネコ写真を撮るコツも書かれていて,とても良かったです.

2020年9月6日日曜日

先端医療と向き合う (平凡社新書0945)

橳島 次郎(著):先端医療と向き合う (平凡社新書0945),平凡社 (2020/6/15)

生命倫理についての本.

脳死と臓器移植,代理出産などの生殖補助医療,胎児の出生前診断,遺伝子検査,遺伝子治療,再生医療,クローン,ゲノム編集,など,様々な先端医療や研究に対する生命倫理の問題を取り上げ,各問題に対する諸外国や日本での議論を紹介しています.

なかなか難しい問題ばかりですが,これらの問題に対して日本は法制化や議論が進んでおらず,学会任せのええ加減な対応になっているということが分かりました.

詳細はこちらから

2020年9月2日水曜日

天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い

 
中村 哲 (著):天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い,NHK出版 (2013/10/24)

昨年,アフガニスタンで銃撃により死去さえた中村哲氏の本.

前半は医師として,後半は専門外の用水路の建設で,アフガニスタンに身を投じた,30年にわたる著者の闘いが書かれています.凄まじい生き方で,衝撃を覚えました.

しかし,知らなかったなあ!戦争のイメージしかなかったアフガニスタンが,旱魃でこんなにひどい状況になっているとは...

著者の生き方にはもちろん感動しましたが,それ以上に,マスメディアで報道されるこの遠い国の状況と現場で著者が見てきた世界とが全く違っていて,とても驚きました.

「世界が捏造と錯覚で成り立っている」という著者の言葉がとても印象に残りました.