2011年4月28日木曜日

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)

村山 斉 (著): 宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書) 、幻冬舎 (2010/9/28)

宇宙が何からできているのか?そして,どんな法則に支配されているのか?
本書では,この疑問に対する答えを,巨大な宇宙と極小の粒子を関係づけて,分かりやすく解説しています。

前半は興味津々,後半は何それー?最後に再び興味津々,という感じ.
たくさんの聞き慣れない用語に戸惑いながらも楽しく読める点がこの本の素晴らしいところだと思います.

私たちの知っている物質の世界は宇宙のわずか4%!残りの96%は暗黒物質と暗黒エネルギーだなんて!
しかも,これが分かったのがごく最近とのこと.
いやー,知らなかったなー.この世のほとんどが訳の分からない物だ何て!



※4月はこれで5冊目.今月も目標の月に4冊をクリアーできました.

2011年4月26日火曜日

日本経済の不都合な真実―生き残り7つの提言

辛坊 治郎 (著), 辛坊 正記 (著): 日本経済の不都合な真実―生き残り7つの提言、幻冬舎 (2011/01)

本書では、日本の経済状況が危険水域にあることを警告し、それを解決する方法を提言しています。国債バブルも社会保障費の急増もやはり相当ヤバイのですね。改めて痛感しました。

“はじめに”での辛坊さんのふざけた文章は笑いました。本文もこの調子でふざけてくれたら、もっと楽しく読めたと思います。

経済を左右する様々な要素の因果関係を素人でも分かるように解説しよう、という著者の気持ちは伝わってきます。でも、経済が門外漢の私には、やはり難しい。辛坊さんをもってしても、すっきりは理解できませんでした。

この本や経済ってそういうことだったのか会議を読むと、規制を緩和して競争させる小泉改革は正しかったのかと思うし,星守る犬を読むと、生きていけない負け組を生み出す小泉改革はダメだと思ったりもします。何かもっといい政策があるのではと素人ながら感じました。



2011年4月22日金曜日

きなこ~夢をおいかける犬~

百瀬 しのぶ (著):きなこ~夢をおいかける犬~、小学館 (2009/9/1)

ずっこけ見習い警察犬「きなこ」の実話をもとに、人と犬のきずなを描いたフィクションです。どこまでが実話なのかよく分かりませんが、それはともあれ、感動しました。2010年には映画化されました。

最後のシーンより、きなこと杏子が別れるシーンで泣いてしまいました。どうも最近、涙腺がゆるゆるです。

小説はめったに読まない私ですが、今回は家族が読め読めというもので...でも、読んで良かったです。犬好きの私にはこういう本はたまりません!

2011年4月15日金曜日

くじけないで、柴田 トヨ (著) 99歳の詩集

柴田 トヨ (著): くじけないで、飛鳥新社 (2010/3/17)

読み始める前は「99歳(もうすぐ100歳)の詩集」という話題性だけの本かと思っていました。でも、最初の詩を読んですぐに、それだけではないことが分かりました。

いくつかの詩では、情景が目の前に浮かんできます。時にはパステルカラーで、そして時にはセピア色で、母との思い出や日常、そして、トヨさんの心の景色が浮かんできます。

詩の中に、陽、雲、風という言葉がよく出てきます。年齢からして、外出されることはほとんどなく、縁側で陽の光や風、雲を感じておられる様子を(勝手に)想像しました。限られた空間の中での、この詩の感性はすばらしいと思いました。

元気づけられ、癒されました。ありがとう!トヨさん。

2011年4月6日水曜日

老いの才覚 (ベスト新書)

曽野 綾子 (著): 老いの才覚 (ベスト新書)、ベストセラーズ (2010/9/9)

この本と出合えてよかった.そう思うことが年に何回かある.

自分の人生に何らかの影響を及ぼす本だ.

老人になると,人からいろいろしてもらうのが当たり前のような感覚が世の中にはあります.それに対して,「してもらう」のではなく,できる範囲で「自分でする」.つまり,自立した老人を目指さないといけない,と言うのがこの本の趣旨です.

本の初めの方に,サービスを待つだけで何もしない被災者を批判する箇所があります.この本は,今回の震災の前に書かれたものですが,震災後だったら著者の文章も違っていたかも知れません.また,読む側も,震災の前か後かで,ずいぶん違った印象を持ったのではと思います.
打ちのめされた老人と普通の老人を一緒に考えてはいけないのではないかと私は思いました.