2026年5月30日土曜日

ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ 争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う

アシュリー・ウォード (著):ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ 争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う 、 ダイヤモンド社、2024/3/27

集団で生きるさまざまな生き物の社会性について解説した一冊です。

本書では、オキアミやシロアリ、魚、渡り鳥、ネズミ、ゾウ、ライオン、クジラ、類人猿など、実に幅広い生物が取り上げられており、それぞれの生態を通して「集団で生きるとはどういうことか」が多角的に示されています。

読み進めていくと、協調や助け合いだけでなく、搾取や裏切り、上下関係、争いといった側面も数多く描かれており、その様子が人間社会と驚くほど似ていることに気づかされます。この点が本書の大きな魅力であり、単なる動物の話にとどまらず、人間という存在についても考えさせられました。

700ページを超える分厚い本で、読み応えは十分ですが、どの章も興味深く、飽きることなく読み進めることができました。

かわいらしいシジュウガラがコウモリの脳を食べるというエピソードには強い衝撃を受けました!

全体として、本書は動物行動学の入門書でありながら、その枠を超えて「社会とは何か」を考えさせてくれる、非常に読み応えのある一冊でした。

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2026年5月23日土曜日

人間失格

太宰治 (著):人間失格 、 文響社、2021/6/3

人間の内面の弱さや不安を鋭く描いた作品。

本作の主人公は、地方の裕福な家庭に育ち、頭も良く、容姿にも恵まれ、女性にも好かれる人物。しかしその内面では人間に対する強い恐れを抱えており、それを隠すために道化を演じ、酒に溺れ、次第に自らを追い込んでいきます。その姿は、とても深い闇を感じさせます。

『人間失格』は、著者が亡くなる直前に書いた自伝的小説とされています。著者が主人公のような人だったのかは分かりませんが、もしそうだったら、最期を前にして、自分のような人間の在り方を何らかの形で書き残しておきたかったのではないかと感じました。

特に印象に残ったのは、「信頼は罪なりや」と「無抵抗は罪なりや」という言葉です。人を信じることや抗わないことが本当に罪なのかという問いは重く、読後も長く心に残りました。

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2026年5月16日土曜日

やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ

ジョン・ストレルキー (著):やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ、ダイヤモンド社、2025/11/12

人生の意味や目的について静かに問いかけてくる一冊です。

タイトルにある「世界の果て」といっても、実際にはアメリカの辺鄙な場所にある小さなカフェが舞台です。主人公はそこで出会うスタッフや客との会話を通じて、人生の根源的な問いに向き合うことになります。

「あなたはなぜここにいるのか?」という問いがメインでした。読んでいて、私自身がこれまで成り行きで生きてきたことを痛感させられました。また、自分の存在理由を問われても...私にはそんなものないなあ。

一方で、主人公が最終的に具体的で納得のいく答えにたどり着くような展開があれば、より深い満足感が得られたのではないかとも感じました。読者に考えさせる余白を残した作品とも言えますが、もう少し明確な指針が示されてもよかったように思います。

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2026年5月9日土曜日

シマエナガに会いたい!

BIRDER編集部 (編集):シマエナガに会いたい! 、 文一総合出版、2025/11/26

本書は単なるシマエナガの写真集ではなく、シマエナガを実際に探し、観察し、写真を撮るためのポイントが丁寧に紹介されている点が特徴です。読者が自分でもシマエナガに出会ってみたいと思えるような実用的な内容になっています。

とはいえ、ページをめくると愛らしいシマエナガの写真が数多く掲載されており、その可愛らしい姿には思わず頬がゆるみます。眺めているだけでも心が和み、日常の疲れを忘れさせてくれるような一冊です。

シマエナガの魅力と出会う楽しさの両方が詰まっており、癒やされること間違いなしの本だと感じました。

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2026年5月2日土曜日

あの国の本当の思惑を見抜く 地政学

社會部部長 (著):あの国の本当の思惑を見抜く 地政学、 サンマーク出版、2025/1/24

本書は、アメリカ、ロシア、中国、そして日本が置かれた地理的条件に注目し、それが各国の行動原理にどのような影響を与えているのかを解説した一冊です。

各国の立場や戦略を地理から読み解く視点は興味深く、「なるほど」と思う点が多くありましたが、その一方で、疑問に感じる点も少なくありませんでした。著者の素性が不明のため,どこまで信用していいのかよく分かりません。

現在の戦争で主力になっているのは明らかにミサイルと無人機ですが,それについては触れられていません。何千キロも飛行するミサイルを使えば,従来のように距離や海の障壁を重視する議論はやや時代に合っていないのではないかと感じました。

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2026年4月25日土曜日

赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

彬子女王 (著):赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫) 、 PHP研究所、2024/4/3

本書は、日本では一人で街を歩いたこともなかった彬子女王が、イギリスで単身生活を送りながら、オックスフォード大学で博士号を取得するまでの留学の奮闘を綴った記録です。

異国の地での生活に戸惑いながらも、学問に真剣に向き合い、困難を一つずつ乗り越えていく姿が印象的でした。オックスフォード大学では皇族だからといって特別扱いされるわけではなく、むしろ周囲と同じか、あるいはそれ以上の努力が求められたのではないかと思います。そのような環境の中で学位を取得されたことは、並大抵のことではないと感じました。

読み進める中で、母親がまったく登場しない点は少し気になりました。

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2026年4月18日土曜日

面白くて眠れなくなる脳科学

毛内 拡 (著):面白くて眠れなくなる脳科学、 PHP研究所 (2022/7/20)

本書は、脳科学にまつわる多様なトピックを、初心者にも分かりやすく解説している一冊です。 

これまで知らなかった驚きの事実が満載で、読み進めるうちに私自身の脳が心地よく刺激されるのを感じました。 

特に、人工的に脳を刺激する「ニューロモデュレーション」という技術には強く興味を惹かれました。