2023年12月30日土曜日

潮騒

 
三島 由紀夫 (著):潮騒,新潮社; 新版 (2020/10/28)

島という狭い社会での男女の恋を描いた作品.最後はハッピーエンドで、めでたし,めでたし.

台風の場面は,まるでドラマの緊迫したシーンを視ているようでした.

何か忘れかけていた大事なことを思い出させてくれたような気がします.

それと三島由紀夫の言語表現と描写力はやはり素晴らしいですね.

2023年12月23日土曜日

80代の今が最高と言える


川﨑 淳与 (著):80代の今が最高と言える,主婦の友社 (2020/7/2)

子育て卒業後,61歳の時に若手作家を育てたいとの思いからギャラリーをオープンされた川﨑淳与さん.

本書の執筆当時は82歳でしたが,残念なことにお亡くなりになったようです.でも淳与さんの魂は今も人々の心の中で生き続けていると思います.

60歳からでも新しい生き方ができることを教えてくれた淳与さん,ありがとう!

2023年12月16日土曜日

がんと癌は違います 知っているようで知らない医学の言葉55 (幻冬舎新書 )

 
山本 健人 (著):がんと癌は違います 知っているようで知らない医学の言葉55 (幻冬舎新書), 幻冬舎 (2021/3/25)

医学用語と私達が知っている医学用語っぽい言葉との違いを解説した本.

私達が医学用語だと思い込んでいた言葉が実はそうではなかったり,私たちが思っている言葉の意味と医師が使う意味が違っていたり,医療ドラマでよく耳にする言葉が実際の医療では使われていなかったり,...などなど,なかなか興味深く,また面白いと思いました.

2023年12月9日土曜日

まるわかりChatGPT & 生成AI (日経文庫)

 
野村総合研究所 (編集):まるわかりChatGPT & 生成AI (日経文庫),日経BP 日本経済新聞出版 (2023/8/11)

本書は,ChatGPT代表される生成AIとは何か,生成AIがビジネスや社会をどう変えるか,生成AIのリスクと課題,そして日本企業の生成AIへの取り組み,について書かれています.

技術的な面も書かれていて良かったと思います.

2023年8月の出版ということで,up to dateな内容ですが,急速に発展している分野なので,あっという間に内容が古くなるのかもしれません.興味深い分野ですが,進歩のスピードが速過ぎてついていけない!

2023年12月2日土曜日

図解ポケット 次世代プラットフォーム イーサリアムがよくわかる本

  
廣田章 (著), 松村雄太 (監修):図解ポケット 次世代プラットフォーム イーサリアムがよくわかる本,秀和システム (2022/12/17)

イーサリアムは暗号資産としてはビットコインに次ぐ人気ですが,ビットコインとの大きな違いは,契約を自動で実行できるスマートコントラクト機能を搭載し,アプリケーションを構築できる開発環境を提供している点です.既に多くのアプリケーションが開発されています.本書はそんな将来有望なイーサリアムについてざっくりと解説しています.

読み始めると,いきなり専門用語が説明もなくバンバン出てきて,....うーん,...圧倒されました!

2023年11月25日土曜日

70歳の正解 (幻冬舎新書)

 
和田 秀樹 (著):70歳の正解 (幻冬舎新書),幻冬舎 (2022/7/27)

大量の本を書きまくっている 和田 秀樹氏の一冊.

同著者の「80歳の壁」の姉妹書という位置づけ.80歳の壁を乗り越えるために,60代,70代の人が何をどうすれるのが「正解」かが書かれています.60代,70代の中間が70歳であることから,「70歳の正解」というタイトルになったようです.

著者が医師であることから,健康面での「正解」の話が多いですが,その他,配偶者との関わり方やお金や勉強などにおける「正解」も書かれています.

知らないことがいろいろ書かれていて,とても参考になりました!

「老後は,現役時代以上に,目標と計画を立てることが必要」かあ!

2023年11月18日土曜日

アフターChatGPT 生成AIが変えた世界の生き残り方 (PHPビジネス新書)

 
山本 康正 (著):アフターChatGPT 生成AIが変えた世界の生き残り方 (PHPビジネス新書)、PHP研究所 (2023/7/1)

ChatGPTの使い方解説書ではありません.

本書はChatGPTや画像生成AIなどの生成AIが社会に与えるインパクト,生成AIによってビジネスがどう変わっていくか,そして日本はどう取り組んでいけばいいか,について書かれています.

生成AIの分野で活躍されている方々との対談もあって,面白いと思います.

でも,1980年代の第2次AIブームが機械学習だなんて,...うーん,ちょっとねえ...?

2023年11月11日土曜日

コンビニもない町の義肢メーカーに届く感謝の手紙

 
中村 俊郎 (著):コンビニもない町の義肢メーカーに届く感謝の手紙、日本文芸社 (2011/5/27)

人体の一部を欠損した人のために、本物そっくりの人体パーツを製作することで有名な中村ブレイス。本書はその社長さん自ら書いた本です。

内容は著者と会社の来歴,そして会社に届いた感謝の手紙の紹介です。

人に喜んでもらうために赤字で製作されているのは驚きです。この本ともう少し早く出会っていたら、私の人生は変わっていたかもしれないです。

とてもいい本だと思います。

2023年11月4日土曜日

最悪な未来 キミの行動が未来を変える!

 
林 壮一 (監修):最悪な未来 キミの行動が未来を変える!、文研出版 (2023/2/24)

子供向けですが、ちょっと類のない本だったので読んでみました。

宇宙、自然災害・環境問題、病気・医療、社会・テクノロジー、人口・食糧問題、犯罪、戦争、といった項目ごとに考えられる最悪の未来が描かれています。

怖い絵、満載です。クローン人間の絵では局部が描かれていて、しかもデカい。子供向けの本で、いいのかなあ、これ?

2023年10月28日土曜日

最後の講義 完全版 石黒浩

石黒 浩 (著):最後の講義 完全版 石黒浩、主婦の友社 (2020/2/29)

「今日が人生最後の日だとしたら何を語るか」という問いのもと行われた講義のシリーズ。

今回は、アンドロイドの研究で有名な石黒氏が行う最後の講義です。

人間の身体が無機物化していくとは!

著者が口頭で話した内容がそのまま文章化されているということもあるのか、論理展開に飛躍が見られて、論理のよく分からないところが結構ありました。

最後の言葉「さらなる可能性を見つけに行く方が,生きている価値を見いだしやすい」,刺さった!

2023年10月21日土曜日

ChatGPT 120%活用術


ChatGPTビジネス研究会 (著):ChatGPT 120%活用術、宝島社 (2023/5/10)

質問を投げかけると,長々とした文章で返答してくれる生成AIのChatGPT.本書はその活用方法をとても分かりやすく解説しています.初心者にぴったりだと思います.

こんなにいろいろなことができるとは知りませんでした.すごいわ,ChatGPT!

ChatGPTは本書に書かれていないこともできるようなので,第2弾をぜひ出版して欲しいです.

2023年10月14日土曜日

ふるさと・野菊の墓 (21世紀版・少年少女日本文学館3)

 
島崎 藤村 (著), 国木田 独歩 (著), 伊藤 左千夫 (著):ふるさと・野菊の墓 (21世紀版・少年少女日本文学館3),講談社 (2009/2/24)

以下の5つの小説が掲載されています.

ふるさと(島崎 藤村):著者の子供の頃の木曽での生活を描いた作品.

伸び支度(島崎 藤村):あの日を迎えた少女とそれを取り巻く人たちの変化を描いた作品.これをテーマにした小説は他の様々な作家も書いていますね.

鹿狩(国木田独歩):少年が叔父さんに連れられて鹿狩りに行ったら,思わぬ大物をGET!

忘れえぬ人々(国木田独歩):旅先でちょっと気になっただけなのに,なぜか忘れられない人々を紹介.

野菊の墓(伊藤左千夫):少年・少女の結ばれない愛を描いた作品。最後は悲し過ぎですが、とてもいい作品だと思います。

2023年10月7日土曜日

60歳からはじめて人生が楽しくなる100のこと (TJMOOK)

 
60歳からはじめて人生が楽しくなる100のこと (TJMOOK),宝島社 (2022/6/7)

老い支度,人間関係,家,お金,健康,たしなみ,習慣,仕事,暮らし,趣味,という10の項目ごとに60歳から始められることが100個書かれています.

「最期の罪滅ぼし。パートナーを大切にしてみる」はちょっと笑ってしまった!

女優の宮本信子さんや,87歳のユーチューバー,そして世界最高齢プログラマーのインタビューもあって,楽しく読ませていただきました.

基本は女性向けに書かれた感じですが,内容は男性でも参考になります.

2023年9月30日土曜日

未来につながる! ロボットの技術: 歴史からしくみ、人工知能との関係までよくわかる (子供の科学サイエンスブックスNEXT)

 
日本ロボット学会 (監修):未来につながる! ロボットの技術: 歴史からしくみ、人工知能との関係までよくわかる (子供の科学サイエンスブックスNEXT), 誠文堂新光社 (2023/1/14)

ロボットの歴史から始まり、ロボットの要素技術(センサー、アクチュエータ、コントローラー)、最新のロボット技術、ロボットの実際の活用例、そして未来のロボット、について解説されています。

子供向けということで、写真や図が豊富で、文章もとても分かりやすく書かれています。ロボット学会監修ということで、内容も信頼できると思います。

ロボットについて概要を知るには、とても良い一冊だと思いました。

2023年9月23日土曜日

英語の新常識 (インターナショナル新書)

 
杉田 敏 (著):英語の新常識 (インターナショナル新書),集英社インターナショナル (2022/2/7)

言語は生き物!英語が最近どのように変わってきたかについて解説しています.

特に人々の生き方の変化や人種・ジェンダー・LGBTの問題などにより用いられる英語がずいぶん変化していることが取り上げられています.

とても良い勉強になりました。

2023年9月16日土曜日

最後の講義 完全版 福岡伸

 
福岡 伸一 (著):最後の講義 完全版 福岡伸,主婦の友社 (2021/7/14)

NHKで放送された「最後の講義」シリーズのうち,福岡 伸一さんの講義を書籍化したものです。

内容は、主には顕微鏡を発明したレーウェンフック、動的平衡、フェルメールについてです。

最後の質疑応答での学生からの質問は,学生らしい質問もあれば,的を得た鋭い質問もあって,なかなか面白いと思いました。

2023年9月9日土曜日

先読み!IT×ビジネス講座 画像生成AI

 
深津 貴之 (著), 水野 祐 (著), 酒井麻里子 (著):先読み!IT×ビジネス講座 画像生成AI,インプレス (2023/3/23)

画像生成AIとは何かから始まり、画像生成サービスを使った実際の画像生成方法、画像生成AIの活用方法、著作権の問題、そして画像生成AIの未来、について対話形式で書かれています。

過日読んだ「図解ポケット 画像生成AIがよくわかる本」と章立ては似ていますが、記載内容にはけっこう違いがあって、新たに知ったことも多く、読んでみて良かったと思っています。

2023年9月2日土曜日

伊豆の踊子・泣虫小僧 (21世紀版・少年少女日本文学館9)

 
川端 康成 (著), 林 芙美子 (著), 風間 完 (著):伊豆の踊子・泣虫小僧 (21世紀版・少年少女日本文学館9)、 講談社 (2009/2/27)

明治・大正・昭和の3つの時代を生きた二人の文豪,川端康成と林芙美子の以下の作品が収録されています。

伊豆の踊子(川端康成):大学生が旅先で出会った幼く純粋無垢な踊り子との淡い恋。
百日堂先生(川端康成):百日間無言を通すというアホなことを実行した百日堂先生の話。女性には全く興味なさそうでも,やっぱり過去にはあったのね!
掌の小説(抄)(川端康成):とても短い小説8編。
風琴と魚の町(林芙美子):著者が子供の頃,家族と行商で各地を渡り歩き,たどり着いた広島の尾道で住むことに...。林芙美子さんってめっちゃ食いしん坊で,ちょっと可笑しかった。それで太っていたのかな?
泣虫小僧(林芙美子):母親や叔母たちに疎まれながらも,やっぱりお母さんが好きなのね。

子供向けの解説が入っていて,とても分かりやすかったです。

2023年8月26日土曜日

図解ポケット 画像生成AIがよくわかる本

 
田中秀弥 (著), 松村雄太 (監修):図解ポケット 画像生成AIがよくわかる本、 秀和システム (2023/5/20)

画像を作り出す画像生成AIの仕組み、著作権の問題、活用事例,代表的な画像生成AIサービスの紹介,そして生成AIの将来,について解説されています.

本書で紹介されているサービスを実際に使ってみると,どうみても実写に見えるAI画像に非常に衝撃を受けました.また,動画,3Dモデル,楽曲を生成するAIもあるようで,未来社会がどのようになるのか想像するのが難しくなったように感じます.生成AIで無くなる職業がいっぱいでてくるのかな?

画像生成AIサービスの紹介では,もうちょっと詳しい使い方の説明があると良かったと思いました.

2023年8月19日土曜日

ビジネスに効く! 英語の教養

 
土岐田 健太 (著):ビジネスに効く! 英語の教養,ビジネス社 (2021/12/30)

通常の英語学習本とはずいぶん趣が異なり、主には英語の背景知識が書かれています.具体的には,英語の歴史や文化背景,そして英語圏の人々の価値観や習慣,などなど.こういったことについての知識は英語学習のスパイスになり,また,英語圏の人とのビジネスの推進を円滑化させる,ということでした.

ある程度,英語を習得した人向けかと思います.

2023年8月12日土曜日

カラー最新図解 悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを上げる本

 
石川 俊次 (監修):カラー最新図解 悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを上げる本、主婦の友社 (2017/1/27)

長年、コレストロールで異常値が出ている私。数年前に一念発起して運動と食事で悪玉コレステロールを下げようとしましたが、....中性脂肪はずいぶん減ったけど、悪玉コレステロールはなかなか正常値にならないです。

本書を読んでみて、食事療法で勘違いしていたところがけっこうあったことに気づきました。

動脈硬化に至るプロセスは思っていたよりずいぶん複雑でした!

2023年8月5日土曜日

それでもがんばる! どんまいなペンギン図鑑

 
渡辺 佑基 (監修):それでもがんばる! どんまいなペンギン図鑑、宝島社 (2018/3/15)

ペンギンの様々な面白い特性について書かれた本。

なかなか面白い本です。タイトルの「どんまい」という言葉はちょっと気になりました。もうちょっと本書にぴったりな言葉、なかったのかな?

監修は国立極地研究所の研究員で、南極でペンギンの調査をされた方です。

2023年7月29日土曜日

芥川龍之介名作集  (心に残るロングセラー)

 
鬼塚 りつ子 (監修),芥川龍之介(著):芥川龍之介名作集  (心に残るロングセラー) ,世界文化社 (2015/6/2)
 
芥川龍之介の作品のうち小学生向けというか,小学生でも読めるものを集めた本.漢字にはすべてフリガナが打ってあります.

収録されている作品は以下の通り.
『蜘蛛の糸』、『杜子春』、『蜜柑』、『トロッコ』、『魔術』、『仙人』、『白』、『鼻』、『幻灯』、『煙草と悪魔』

有名作品の数々ですが、超有名な羅生門がないのは,子供向けではないと判断されたからか?

2023年7月22日土曜日

ステージ4でもあきらめない最新がん治療

 
佐藤 俊彦 (著):ステージ4でもあきらめない最新がん治療, 幻冬舎 (2022/2/24)

医者から匙を投げられても,まだ道はある!といった内容です.

本書で取りあげられている主なものは以下の通りです.

  • 血液を用いてがん遺伝子を検査するリキッドバイオプシー
  • 正確にがんに放射線を照射する高精度放射線治療(サイバーナイフとトモセラピー)
  • 患者自身の免疫細胞を増強するBAK療法
  • 免疫細胞の働きをがん細胞に邪魔させない免疫チェックポイント阻害薬
  • ラジオ波をがんにだけ照射し,熱でがんを死滅させるオンコサーミア

2023年7月15日土曜日

ここまできた!人工知能の最前線: 「ChatGPT」から法律問題まで最新AI事情を余さず解説 (I/OBOOKS)

  
I/O編集部 (編集):ここまできた!人工知能の最前線: 「ChatGPT」から法律問題まで最新AI事情を余さず解説 (I/OBOOKS),工学社 (2023/4/25)

本書を読めば,最新のAIのトレンドがよく分かります.技術的な話は少なめです.

最近,とかく話題に上る生成系AIの話が中心です.ChatGPTだけでなく,画像や3Dモデルの生成AIも紹介されています.さっそく様々な生成AIを試してみましたが,なかなか面白い!

2023年7月8日土曜日

英語の品格 (インターナショナル新書)

 
ロッシェル・カップ (著), 大野 和基 (著):英語の品格 (インターナショナル新書)、集英社インターナショナル (2017/8/7)

アメリカの映画やドラマを観ていると、随分汚い英語が耳に入ってきます.そんな英語を日常会話で使ってしまうと、印象を悪くしてしまうことになります.本書はそんな砕けた英語ではなく,品格のある丁寧な英語を話すための本.

場面場面に応じた様々なフレーズが紹介されていて,とても参考になります.

レベルの高い英語フレーズですが,外国人と仕事をするとなると,やはりここまで必要なのでしょうね.

2023年7月1日土曜日

IoT: モノのインターネット (やさしく知りたい先端科学シリーズ9)

 
高安篤史 (著):IoT: モノのインターネット (やさしく知りたい先端科学シリーズ9)、‎ 創元社 (2021/10/21)

IoTは、さまざまなモノにセンサーやカメラを付け、それをネットに接続することにより、データを収集し、有効活用するものです。

本書では、IoT技術に限定せず、得たデータの分析に用いるAIやその他のICT技術についても解説されています。さらには、各産業分野でのIoTの活用とIoTの将来像と課題についても書かれていて、かなり広い範囲を扱っているという印象を受けました。なかなか良いと思います。