2012年9月29日土曜日

工学部ヒラノ教授の事件ファイル [単行本]

今野 浩 (著) :工学部ヒラノ教授の事件ファイル [単行本]、新潮社 (2012/6/18)

前作の「工学部ヒラノ教授」がなかなか面白かったので,続編のこの本も読んでみることにしました.

大学で実際に起こった様々な事件や不正行為,ハラスメントなどについて書かれた暴露&自白の本です.

著者本人がカラ出張した話などもあって,...こんなこと書いて大丈夫ですか?,今野先生!

前作と違い,”面白い”という言葉は,本作を表現するのに適切でないと思います(つまらないという意味ではありません) .なにか重苦しいです。特に最後の2つの章で書かれている“キャンパス内での殺人事件”と“福島の原発事故”の話は,とてもヘビーです.読み終えた後,なんだか陰鬱な気分になってしまいました.

2012年9月28日金曜日

カワウソ [単行本(ソフトカバー)]

佐藤 淳一 (著):カワウソ [単行本(ソフトカバー)]、東京書籍 (2010/3/24)

これはカワイイ!癒されること間違いなし!

これまで動物園や水族館でカワウソを見て,カワイイとは思っていたのですが,この写真集,カワイ過ぎです.ところどころに入っている著者の短い言葉もナイスです.

中でも気に入ったのは,父さんカワウソが,一所懸命,子育てをしている写真です.愛情いっぱいのお父さんの姿は,何か,微笑ましいです.

2012年9月22日土曜日

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学 [単行本]

ケン・シーガル (著), 林 信行 (監修), 高橋 則明(翻訳) :
Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学 [単行本],
NHK出版 (2012/5/23)

アップル社のスティーブ・ジョブズと一緒に仕事をしたケン・シーガルが、アップル社の「シンプル」という哲学について書いた本。スティーブ・ジョブズとの様々なエピソードが紹介されていて面白いです。

有能な少人数のチームで、容赦なくストレートに意見を言い、社内の意思決定プロセスもシンプルに、...などなど。これは、ワンマン社長の率いる小さい企業であれば可能かもしれませんが、組織としてのプロセスを重視する大企業では難しいやり方だと思います。こんなやり方を今や大企業のアップルがやっているとは驚きです。

英文独特の比喩的表現が非常に多いです。訳者はたぶんかなり苦労されたのではないかと思います。

2012年9月20日木曜日

日本列島 いきものたちの物語 [単行本]

映画「日本列島 いきものたちの物語」製作委員会 (著), 岩合光昭 (写真), 中村征夫 (写真) :日本列島 いきものたちの物語 [単行本]、角川書店(角川グループパブリッシング) (2012/2/1)

ヒグマ、キタキツネ、アザラシ、ニホンザル、などいろいろな日本の野生のいきものが紹介されています。

なかでも可愛かったのは六甲のウリボーかな。それと、クマノミの「ムフッ」とした顔面拡大写真、なにか“おっさん”のようで、個人的にはとても親近感を覚えます。

癒されました!

2012年9月17日月曜日

川島隆太の脳の老化は自分で防げる [単行本]

川島 隆太 (監修):川島隆太の脳の老化は自分で防げる [単行本]、講談社 (2005/6/1)

単純な計算と音読がボケの予防になる!これを検証するために行われた研究の話が中心です。

難しい計算より単純な計算の方が脳を活性化させるとは、驚きました。脳機能イメージングの結果はとても説得力があります。それと音読はやはり脳にいいのですね。

しかし、この本、監修はあの有名な川島先生ですが、著者がだれなのかどこにも書いていません。いったいどなたが書いたのでしょうか?

2012年9月9日日曜日

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

本川 達雄 (著):ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)、中央公論社 (1992/08)

動物のサイズと時間の関係について書かれた本。

時間は絶対的なものではなく、伸び縮みすることが現代物理学では明らかにされています。そして、この本では、動物のサイズによって、つまり生物学的に、その動物にとっての時間が変わることが示されています。これはオモロイ!

動物のサイズによって、寿命の長さはかなり変わりますが、寿命のの長短にかかわらず、一生のうちに心臓の打つ回数や呼吸の回数は同じとは...。ゆっくり呼吸したら長生きできるのかな...などと変なことを考えてしまいました。

最後の棘皮動物などの話は、本書のテーマからは外れるものの、これもまた興味深い話です。

まちがいなく良書です!

2012年9月2日日曜日

働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)

長谷川 英祐 (著) :働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)、メディアファクトリー (2010/12/21)

読み始める前は、「怠け者の人が自分を正当化するために読むような本か?」、と勝手に思い込んでいましたが、...

ぜんぜん違ってました。

まったくの生物学の本です!

アリやハチなど、集団で社会を作って行動する生物について書かれた本です。本書によると、働かないアリも、いざとなったら行動するようです。人間の場合はどうかな...?いざとなっても行動しそうにない人たちもたくさんいるように思えます。ある意味、アリの方が社会性があるのかもしれないと思いました。

その他、交尾したとたんオスの腹を食いちぎるメスのアリの話など、おぞましい話や興味深い話が多々紹介されています。なかなか面白い本だと思いました。