宮本武蔵の「五輪書」と柳生新陰流の「兵法家伝書」の現代訳です。
私のまわりには宮本武蔵の五輪書が愛読書だという人が何人もいます。どんな本なのかと以前から思っていたところ,先日、図書館で偶然にこの本を見かけ、読んでみることに。
精神論について書かれた本かと勝手に思いこんでいましたが、中身はとても具体的な兵法の話。
たとえば,戦いの際は「目を動かさず,額にしわをよせず,目の間にしわをよせて,目の玉を動かさないようにし,...,つねの目より少し細めにする.」とか,「太刀の持ち方は.親指と人差し指をうかすような心持ちにし,中指は締めず,ゆるめず,薬指と小指を締める...」など,剣術につては全く知らない私ですが,不思議と何か分かるような気がしてきます.
また,敵を切り殺すことが重要なので,そのためには,敵をだましたり,怒らせたり,物の音で恐怖心を抱かせたり,なども大切だと説いています.つまり,敵を切るためには手段を選ばず!なんという本なのだ!!
スポーツ(特に武術)の分野には,この本に書かれていることが当てはまることもあると思います.しかし,それ以外の分野ではどうなのだろうか?この本を愛読書だという人はいったいどういう人なのだろうか?敵がいて,それを蹴落とすことを常日ごろ考えているような人なのだろうか?
そう思って,この本を愛読書だと言っている人の顔を思い浮かべて,...,「あっ,そうか」と変に納得してしまいました.
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