福岡 伸一 (著) :世界は分けてもわからない、講談社 (2009/7/17)
「生物と無生物のあいだ」で有名な福岡伸一さんの本。
著者の福岡さんは、理科系人間なのに文系的な文才がある、特異稀な才能の持ち主だと思います。
様々なタンパク質や酵素、ES細胞、癌など、かなり生物学の専門的な話を扱っているにもかかわらず、心地よい音を発ててコーヒーをカップに注ぐがごとく、滑らかに頭の中に入ってきます。
一見関係のない話を持ち出し、それを専門の話と繋げていくというスタイルが読者の興味を惹き付けていきます。しかも、各章は独立しているに思えるのですが、別の章の話を巧妙に紛れ込ませる...これは素晴らしい。
後半の癌の話は、時系列で書かれていることもあるのですが、まるでドラマを見ているような気分にさせます。
久々に凄い本を読んだ。
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