2010年5月26日水曜日

一日一生 (朝日新書) すごいお坊さんが書いた本

酒井 雄哉 (著) :一日一生 (朝日新書) 、朝日新聞出版 (2008/10/10)

一日を一生だと思って生きようという考え方が示されています.つまり,辛いことや悲しいことがあっても,明日はまた違う一生だと考えることにより,辛さや悲しみを明日に引きずらないというものです. 

著者の酒井雄哉さんは比叡山の住職です.7年間で約4万キロを歩くという荒行「千日回峰行」を2回もやった,つまり14年間歩いたというすごい方です.こ の本にいくつかの荒行が紹介されていますが,どれも信じ難いものです.たとえば,90日間横になることなく,お経を唱えながら歩き続けるとか...偉いお坊 さんはこんなことをされているのですね.私は偉いお坊さんに対する見方が完全に変わりました.

最初はお坊さんの説法かと思って読み始めたのですが,著者の子供の頃からの経験談が中心でした.人によっては普通の話しと思うか知れません.でも,言葉をかみ締めて読んでいると,心にとても響いてきます.
たとえば「どんなにひどい目にあっても,時間がたてば必ず,いろいろなことがあったなあ,と思える時が来るよ.後になってから意味がわかることもある.(P.61)」はありきたりのことかも知れません.でも,これが心に響いてきます.

著者は子供の頃に満足に勉強してないということでしたので,文中には仏教用語以外では難しい言葉はなく,子供でも読めると思いました.

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