2011年2月18日金曜日

マックスウェルの悪魔 (ブルーバックス)

都筑 卓司 (著) :マックスウェルの悪魔 (ブルーバックス), 講談社 (2002/9/20)

水に落としたインクの拡散や熱の拡散などの”エントロピー増大法則”,そしてそれを打ち破る”マックスウェルの悪魔”の話.

この本は1970年の初版から約30年の月日を経て,2002年に新装版として出版されたものです.非常に残念なことに,新装版が出版される僅か2ヶ月前に著者が他界されています.新装版を見ずに逝かれたのは,さぞかし無念だったのではと思います.

ブルーバックスの中では名著だと言われています.その所以は,分かりやすいことをもちろん挙げられますが,おそらく最後の章「カタストロフィー」の内容にあると思っています.この章では,「情報過多により人類が滅亡する」という話がでてきます.40年前にこのような内容を書かれたのは驚きです.社会が複雑化し,情報量が極めて膨大になった現在,この章の内容は同感すると同時に,とても考えさせられます.

プロローグの写真,怖いです.

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