2011年1月4日火曜日

岩崎弥太郎と三菱四代 (幻冬舎新書)

河合 敦 (著) :岩崎弥太郎と三菱四代 (幻冬舎新書),幻冬舎 (2010/01)

龍馬伝で登場する三菱の創業者:岩崎弥太郎が実際はどんな人物だったのかを知りたくて,この本を読みました.

岩崎弥太郎は,香川照之が演じたような,大言壮語で,好戦的な人物だったようですね.ただ,龍馬伝で描かれていたような龍馬をライバル視することはなかったようです.長崎で公金を使って遊郭に通いまくって,土佐に帰国させられた話は笑ってしまいました.普通でないという意味で”バカ”だったのだろうと思います.

岩崎弥太郎もさることながら,2代目弥之助,そしてそれに続く久弥、小弥太が奮闘して,現在の三菱,そして日本を作ったことがよく分かりました.それと,利益より国家を考えるというところが,明らかに他の会社と異なることが分かりました.戦闘機を作っている三菱を私は今まであまりよく思っていなかったのですが,この本を読んで,三菱に対する見方が180度変わりました.

史実の解説だけでなく,著者の意見や人生訓も述べられています.これをどう評価するかは人によって意見が分かれるかも知れませんが,「史実を今の時代に生かして欲しい」という著者の思いが込められていて,私は良かったと思います.

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